UmehanaChildcareCommunicationsは「大人が輝く背中を子どもに見せる」をモットーに、保育者のやりがい促進・継続支援・離職防止へ向けた研修をしています

JIAMにて、「変化に適応する現場力~求められるものが多い時代を生きる保育コミュニケーション」

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大津にあるJIAM:全国市町村国際文化研修所にて、
「変化に適応する現場力
 ~求められるものが多い時代に生きる保育コミュニケーション~」
を担当してきました。

保育の現場に戻って、あらためて感じたのが
変化する世の中において保育士の担う役割は重要であり、
「求められるものが、多い!!」
ということ。

これは実感としてあります。

そんなタイトルが保育関係者の胸に響いたのか、
当初40名ほどを考えていた講座に、なんと
115名の方が全国からご参加くださることになりました!

ワークを交えつつ、お話した内容は以下の通りです。

————————————————

1. 求められるものが多い時代

・幼保小の連携
~保育園は「家庭」。社会性を伸ばすのは---?

・子ども子育て新システムへの移行
~全容が見えにくい中で、揺さぶられる不安

・子育て支援
~核家族、時代の変化---。
じつは園内のご夫婦の「子育て支援」が必須。

・保育の質の向上
~待機児童解消、その他
求められるものが多い中でも重要なのは「質」をためる意識。

・幼保の連携
~うちは24年度からこども園。周囲から見ると「得体の知れないこども園」。
そもそも、連携ってどういうことか?!

・現場のモチベーションUP
~書類の多さ、役割のの増加…けれども、お給料は上がらない。
そんななかで“やらされ感”を持たずに、
如何に現場全体の士気を上げていくか?!

・保護者が働きやすい環境サポート
~「なんでも屋」ではなく、先を見越した筋の通った支援とは?

……こういった現状を踏まえて、
大切に握っておきたいコアの部分を紹介していきました。

2.変化している現場で大切なこと

・時代の流れを感じること
核家族化⇒子育て支援の必要性
少子高齢化⇒子どもを産んでほしい
労働力が必要⇒女性に働いてほしい
~この流れで、国が企業の女性支援に力を入れるようになった。
~これまで働く必要がなかった家庭であっても、働く女性の需要が増える

・物事の本質を見極めること
富国強兵・義務教育・ゆとり教育……時代の流れと未来を見据え、
人口8000万で少子高齢化⇒国力を維持するための国の政策として
「教育=幼保の要素」の必要性。

・立場を越えて、人と連携していくこと
保育園(保育士)・幼稚園(幼稚園教諭)・小学校・関係機関・保護者---
それぞれの立場の人が手をつなぎ、一つの目標へ向かうことが大切

・感情と上手に付き合っていくこと
一つの方針を進めていく中でも、
やり取りを通じて お互いの中にその都度 感情が起こる。
「大人だから」と感情を無理に抑えるのではなく、
お互いに生まれてくる感情を自然なものとして踏まえ、
気持ちよくやり取りをしていくための配慮が必要。

<⇒感情を感じるワーク>

3.システム図を活用して、俯瞰の視点を持つ

私たちを取り巻く環境は、複雑化している。
それを客観的に捉えなおすことで、きっかけが見つかることがある。
<現在の状態>
<理想の状態>
~それぞれについて、システム図に登場人物と関係性を書き出してもらい、
間をつなぐポイントについて、思いを馳せてもらう。

4.変化の間をつなぐ“コミュニケーション”

書き出してもらった図を元にお隣同士で現状を共有し、
対話を通じて気づきを後押しするワークをしてもらう。
その後、
<話をしてみて感じたこと>
<それぞれ聞き方を体験して感じたこと>

~について、内省後に周囲の方と共有をしていただきました。

5.相手が心を開く 信頼関係のベース

その後、会場の皆さんの振り返りから出てきた“気づき”に基づき
人の心の仕組みをご紹介。

ふだん何げなくやっているコミュニケーションを見直し、
無意識を意識スイッチオンにして相手に架け橋を掛けることで
難しくなっていた人とのやり取りがスムーズに回り始めることがあるんですよね。

・あいづち・うなずき
~「あなたの話を聞いています」「理解してます」の意

・笑顔
~あなたの存在を受け入れていますよ、のサイン

・ペーシング
~呼吸・言葉・場・仕草・声の大きさ/高さ・視線・ペース

⇒これらに、具体的な例を交えてご紹介しました。
「親指を出して、軽くこぶしを握って---ペーシンGoo!!」
の声掛けに、会場が笑っていました☆

6.最終的な目的を見据えたコミュニケーションを

現場での日常にはいろいろあり。
一筋縄ではいかないこと、誤解を生んでしまうこと。
つい、言葉で戦ってしまう場面もあることでしょう。

こちらでは、そんな時に頭の片隅に置いてほしいことを
お話させていただきました。

・真実は、人によって異なる
~みんな最善を尽くしている
⇒正しさを競うのではなく、「その人の真実を」
ex:システム図~それぞれの立ち位置から見える世界

・相手に共感し、お互いの立場を理解し合うこと
~受け入れなくてもいい。「共に感じる」こと。
共感が、場を癒す。

・自分の感情と、目の前で起こっていることを分ける
~自分の中に起こる感情に焦点を当てる
みんなにとって「WIN-WIN」な状態を見出す

7.関係性を越え、心がやわらかくなる魔法の言葉 
正しさよりも、「承認」を
~人はみんな、愛を求めている

「正しいことを言うよりも、承認の言葉を。」
「私たち、上げたくてもお給料を上げてあげることはできないんです。
でも、愛なら惜しみなくあげられますよね?」
~という言葉に、会場の皆さん “うんうん!!”と
熱いうなづきをくださっていました。

承認の具体的な内容としては、

・存在承認
・取り組み姿勢への承認
・変化・成長への承認
・チャレンジへの承認
・成果を分かち合う

~ということで、職場に戻っていきなり実践は難しいので、
まずはさきほど一緒にワークをやっていただいた方とペアで
承認を送り合うワークをやっていただきました。

みなさん、一生懸命にお相手の方への承認の言葉を書き綴り、
(頭の中を整理していただきました)
「愛の告白」と「ただ、ありがとうと受け取る」を
それぞれ、やっていただきました。
会場は一気に温度が上がり、
「いや~ん!!」というほんわかムードに。

ここで、グラスのお水のお話をさせていただきました。

割れたグラスにお水を注いでも、お水はどんどん流れていく。
心が忙しく、大変な毎日の中で現場への感謝や配慮を伝えても、
お互いに心が苦しくなっていく。

けれども、グラスの割れをふさいでお水を注ぐとどうなるでしょう?
お水はいっぱいになり、あふれて周囲に潤いをもたらす。

この、あふれたお水で 職員たちを勇気づけて上げてほしいのですーーーと。
そのためにもまずは、私たちの心を満たすこと。

施設長や副園長・主任をしていると、褒められることがなかなかない。
けれども、あなたの良さはちゃんと伝わっていますよ、と。
そして、今日の言葉をメモしておいて、
後日見返してニヤニヤしてくださいね☆と。

8.一緒に未来を創るために、できること

最後に……。
ここまでのまとめとして、

・まずは、自身の心のメンテナンス
・共通のゴールを見つめ、懸案事項を共有していく
・それぞれの立ち位置を尊重しながら、共に創る
・「可能性に満ちた存在」と捉え、柔軟にかかわる

~といったことを、お伝えしました。

じつは事前にいただいたアンケートがあり、その中のニーズで
今回の二時間では収まりきらないこともたくさんあり。

講座の中にエピソードとして織り交ぜはしたものの、
ちょっとしたヒントになればということで
参考資料として、こちらも最後にご紹介させていただきました。

保育の業界は、教育の最前線。

変化の大きい時代、大変なことも多々ありますが、
これほどエキサイティングな立ち位置というのも、
なかなか経験できるものではありません。

今日の講座を通して、かかわるみなさんのモチベーションを高め、
良いチームワークで今を乗り切り、未来へとつなげていきましょう!

~ということで、お話を終わらせていただきました。

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「研修に来て、笑顔になって帰ってもらうって大事ですね。」

こちら、お声かけいただいた
JIAMの今西さんよりいただいた言葉です。

現場でいつも踏ん張っている皆さんの笑顔を応援できるのが
私の何よりの、喜びです。

みなさん、それぞれの場所で一緒に頑張りましょう~。

<参加者の感想>

・自園での具体的な事例紹介を交えながら、最新動向について話してもらえた。施設長としての考えも賛同でき、演習も楽しかった。

・先生のユーモアをまじえた講義は、わかりやすく演習も楽しく行うことができた。

・話しを聞くだけではなく、事例もあり、
保育士をまとめる立場になった自分にとって同僚たちへの働きかけなど、とても参考になった。

・演習をまじえての講義はとてもわかりやすかったし、
周囲の人とのコミュニケーションも深まった気がして、とてもよかった。
何よりも時間の中できちんと話がまとまっていて聞きやすかった。

・演習することで、相手の立場になって考えたり感じたりする経験ができよかった。

・実際に演習を行うことで「聴き方」の大切さを感じた。寄り添ったり承認することの大切さを知った。 承認されることの心地よさを体感したので、現場で活用していきたい。

・今後、活用したいアイテムの紹介があり、実践していきたいと思った。
ワーク等をとり入れた研修のほか、同じ目線での講義が受け入れやすかった。

・職場での人間関係は毎年悩むところなので、傾聴を心がけているが、なかなかうまくいかない。
子どもだけではなく職員間も認め合える場にしていきたいと思った。

・話の内容は理解できたが、変化に適応する現場力につながるかどうか、実践するのは難しいと思った。

・承認の心地良さを味わえ、職場に生かしたいと思った。

・職員間のコミュニケーションのとり方(承認の部分を特に)を実践したい。

・日頃、自分自身の悩みが職場の関係づくりにあったので大変勉強になりました。
すべて伝え方、言い方だと感じました。

・講師の先生にはとても好感がもてました。
自分が研修を担当する際にも
参加者を最後までひきつけるパワーや魅力をだせるよう努力したいです。

・自分のいいところを言ってもらったら、やはり嬉しいと感じたので、
園内の職員の良いところをどんどん言葉にして伝えていきたいと思った。
また、話を聞いてもらえる安心を実感したので、
後輩たちが園長や主任に言えないことも私になら言えるという
関係性を築いていきたいと思った。

・職場のモチベーションを上げるためには、
園内を素敵な笑顔で言語化して伝えることが大切だと感じた。
「人はみな愛を求めている」という言葉が印象に残った。

・人との関わりの原点を教えて頂けたと思います。
自分のふりかえりもでき、今後も参考にさせて頂こうと思いました。

・自分の思いを優先するところを反省します。

・摩擦がおきる現場において、何をどう捉えどのようにしていくことが
望ましいのか具体例を通してよくわかった。

・コーチングの方法や考え方は、役立ちますが
毎日会う保護者にはこの方法だけでは難しいこともあります。
最終的には方法論ではないのでしょうね。

・演習で体験することで「アドバイス」「寄り添う」「承認」の違いが
よくわかった。自分自身の話し方、聞き方について見直し、
意識して「承認」できるコミュニケーションをとっていきたいと感じた。

・職場の人間関係がうまくいくよう心配りをすることが大切なんだと感じました。
苦情に対応するときの色々な事例をもっと教えていただきたいなと思いました。

・演習で、実際のやりとりをすると、ふり返るができすごくよく理解できた。
また良いところを褒められることは、どれだけ嬉しいか身をもって体験できた。

・若い人なので、抵抗があったがそれは偏見だった。
隣の人との実習では、話を聞けてよかったし、
聞いてもらえることにより、助言をもらい嬉しくなった。

・副所長という立場としてコーチングはとても大切だと思うので
なぜ現場が変化しているのか、そのことを知ることが大切であると教わり、
自分もその視点にたって行動していこうと思えた。
システム図の書き方をもう少しわかりやすく教えて欲しかった。

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