新潟県市町村総合事務組合にて、
「保育士・幼稚園教諭のためのコミュニケーション力向上講座」
を担当してきました!
今回、私自身の最近の学びから
参加者の学びと気付きを中心にすることを主眼に置いて
こまめにワークを入れたり・・・。
場の気づきに託して
共に考えるスタンスを取ってみました。
すると、参加者が主体的に一緒に
場づくりにかかわってくれるようになり、
ダイアローグまで終えた後は
込み上げるような達成感が表情に見られました。
『現場を動かしているのは、私たち。』
~そんな、誇りと
『チャレンジは勇気が要るけれども、できることがある。』
というニヤリとした笑顔が素敵でした。
以下、レジュメよりご案内させていただきます。
* * * * * * *
1. 保育現場におけるコミュニケーションとは?
~良いコミュニケーション・悪いコミュニケーション
・お鍋の中のお出汁が、コミュニケーション
・「見て覚える」?!
・保育の技術と保育者間のコミュニケーションは別物だった!
<職場でのコミュニケーションについて、感じていること・理想の状態>
2. 信頼関係を高めるコミュニケーション
コミュニケーションの対象者
1.子ども
2.保護者
3.保育者
・思わず口をついてしまう、あんな言葉
・会話が弾む、受容の言葉
・深い共感・「理解してもらえた」と感じられる言葉
◆ワーク:3人一組で順番に体験する
<NGワード> 言ってみて、言われてみてどんな気持ちになりましたか?
<共感ワード>言ってみて、言われてみてどんな気持ちになりましたか?
<感情に焦点>言ってみて、言われてみてどんな気持ちになりましたか?
●ペーシング
無意識に行っている行動を相手に合わせていくことで、
相手は自分に近いと感じて安心する。
信頼関係によって心を開き相手の存在・言葉を受け入れやすくなる。
●感情との付き合い方
~保育は感情労働~
3.職場の人間関係をスムーズにするアプローチ
・職場と風土
・システム思考で糸口を見つける ~システム思考とは~
<現在の状態>
<理想の状態>
<理想の状態に向けて、できることは?>
・
・
・
・
4.心をつなぐ「伝え方」
●相手が受け取りやすい伝え方:黄金ルール
☆ について、伝え方を考えてみましょう!
●後輩への指導・教える際のポイント
※「分かっているだろう」という死角を言語化する
Let’s TRY!あいさつを伝えるには?
5. 可能性を引き出すコーチング
デモコーチング
☆パターン1
☆パターン2
<何がちがうでしょう?>
コーチングとは?
対話によって自発性を引き出す、人材育成に有効な手法。
馬車が人を目的地まで運ぶことに由来し、
コーチングを受ける人(クライアント)を
目的達成へと導くことを指す。
大前提は、「相手の中に、答えがある」
‐ CTI JAPAN コーチングバイブルより‐
傾聴・承認・問い掛けなどを通じて、内側にある可能性を呼び起こす。
~ふだん何気なく行っていることを意識的に行うことで、効果が高くなる。
●保育の中でコーチングが生きる場面
・伝わったかどうか、確認をしたい時
・双方向のコミュニケーションがしたい時
・意見を引き出すとき
・現場のモチベーションを上げたい時
<役立てたい場面は?>
<保育に役立つコーチング 4つの要素>
① ペーシング
・場にペーシング
・相手のペースにペーシング
・相手の言葉にペーシング
・相手の感情にペーシング
・相手の表情にペーシング
⇒相手が安全と感じ、心を開く
*関係性の土台になる*
② 観察・フィードバック
<観 察>
相手は、自分の状態になかなか気が付かない。
客観的に様子・気持ちの変化・表情の変化を観察すること。
<フィードバック>
観察によって感じたことを伝えること。
発しているサインを受け止め、伝えることで、
相手に気づきや変化が起こる。
③ 承認
・上手くいっているところ
・いいところ
・できていること
~を伝えることで信頼感・安心感が生まれ、勇気につながる。
④ 質問
答えは相手が持っている~信じてかかわり、待つこと
1.気持ちを引き出す質問 *保育は感情労働
「どんな気持ち?」
2.どうなりたいかを引き出す質問
「理想としては?」
3.行動を起こさせる質問~アクション
「そのためにはまず、何からできる?」
☆ワーク
「園内のコミュニケーション」をテーマに、
ペアでコーチングを体験してみましょう!
<話してみて、感じたこと>
<コーチングについて感じたこと>
6. 質の高い保育のためのダイアローグ
●なぜ、対話(ダイアローグ)なのか―――
・市町村合併
・新システム・こども園
・新規園設立
・組織の再構築
・時代の風を受け入れる・・・
―――新たな文化を創るため
●背景にあるもの
・男性/女性
・新人/中堅/ベテラン
・20代/30代/40代/50代/60代
・生え抜き職員/他園を経験した職員
・保育の道一本/異業種からの転職
・保育に思いを持っている人/仕方なく保育をしている人
―――保育現場の難しさは、職員間の温度差・価値観の違い
●対話(ダイアローグ)とは?
「人と人の間にあるもの」
~お互いが考えていることやリソースを出し合う中で生まれる
“共通の基盤を見出し、一緒にゴールを目指す”こと
<ちがいを豊かさに生かす>
・人はみんな、答えを持っている~人の数だけリソースが増える
・誰もがベストを尽くしている
・どちらが正しいか?ではなく、そこから生み出されるものもある。
<対話の基本>
批判・否定ではなく、「私が感じていること」
提案・リクエスト
<共に創るための前提共有>
・何を言ってもいい/間違いはない
・否定・批判はしない
・発言の勇気に対して、「ありがとう」と感謝で受け止める
・決めつけはせず、あくまで「感じたこと」として伝える
・伝統を大切にするとともに、新しい風に意味がある
・あなたが思っていることは、ほかの人も感じていることかもしれない
・声にならない声こそ、大切な意見である。システムの声ととらえる
・考えをまとめる・書き出すなど、準備の時間も大切である
<話し合ってみましょう!>
テーマ:より良い保育のための課題と、その先の明るい未来
7. 本日のまとめ・振り返り
おつかれさまでした!
ご活躍、心より応援しております
--------------
<参加者の声>
一日、あっという間の時間でした。
研修を受ける前は、
”コミュニケーション?もうできてるよ!”
と思っていましたが、本当に奥が深く、
あらためてコミュニケーションの難しさ・
楽しさ・大切さを知りました。
今年に入って仕事に関して、頭も気持ちもいっぱいで
ずっと苦しい毎日でした。
先生が話して下さった『感情との付き合い方』を聞いて、
すごく納得しました。心がなんだかスッとしました。
最初はどんな研修なんだろう…話すの苦手だし…と思っていたのですが、
一日たのしく学ぶことが出来てよかったです。
同じ保育士の方とたくさん話が出来たのも、
情報交換になり良かったです。
とても良い内容で、実践に役立ちそうです。
先輩に「いいよ~」と言われていたので、
とっても良かった~と言います!
答えは相手の中にあるというのは、本当にそうだなと感じました。
会私も、相手がどう思っているのか、
どんな気持ちなのかを聞くということから実践してみたいと思いました。
苦手な先生にも、その先生なりの思いがあること。
育った環境で考え方が変わるというのが印象的でした。
もっと前に聞きたかったと思いましたが、
終わってみると、今日学んだことで失敗を経験した自分だからこそ
身に沁みて分かることが多々あり、とても勉強になりました。
職員同士の良い関係が、よい保育につながっていくと感じました。
「コーチング」難しいけれども、
とても良い技だと思うので勉強しようと思いました。
昭和の保育、昔ながらの保育がずっと続いているので、
時代に合わせた保育のやり方を考えていくべき、
ということが印象に残りました。
とても分かりやすく、心にスッと入ってくる内容でした。
時間が過ぎるのがあっという間でした。
ワークの時間など多かったので、
自分の今ある現状を考えながら
講習を聞くことが出来てよかったです。
みんなで輪になるところから始まり、
緊張がほぐれて参加することが出来ました。
実践を通していろいろなことを感じたり、
みなさんのお話を聞いて共感したり、とても有意義な時間でした。
想いを言葉にすることのむずかしさをあらためて感じ、
コミュニケーションの大切さを
実感しました。今までモヤモヤしていたものが、
すとんと胸に落ちた気分です。
「相手の思いを受け止める」から一歩進んで、
相手の心の中にある答えを引き出すわざを少しでも知ることが出来、
失敗を繰り返しながらもチャレンジしてみたいと思えました。
観察をしたことがなかった。
苦手な人と接するときは余裕をなくしている。
観察という行動は、一歩引いて相手を見ることが出来る。
相手との関係づくりを新しく一歩踏み出すことが出来そうに思った。
初めてのこと・分からないことが多くあり難しかったですが、
隣の人と一緒に悩みながら学ぶことが多く、とてもよかったです。
うまくいくかは分かりませんが、
園でも実際にチャレンジしてみたいと思います。
ダイアローグで、他の方たちの話を聞いて、
驚きと、皆さんが頑張っていることに感動
しました。やはりコミュニケーションの大切さを実感し、
とても勉強になりました。
ダイアローグとコーチング、良かったです。
コーチングの技術を少しずつでも実践していきたいと思います。
分かりやすいお話と実践の研修で、とても勉強になりました。
自分に出来ることから少しずつ取り入れて行こうと思います。
優しく、楽しく、そして時には力強く、身振り手振りを交え、
コミュニケーション力のアップにつながる
良い研修をしていただきありがとうございました。