UmehanaChildcareCommunicationsは「大人が輝く背中を子どもに見せる」をモットーに、保育者のやりがい促進・継続支援・離職防止へ向けた研修をしています

保育士コミュニケーション講座「「人間関係の良い職場づくりのポイント」

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保育士コミュニケーション講座
園内の人間関係を良くするポイント
~終了しました。

保育士の離職理由NO.1は、職場の人間関係。
実は私も、一園目を一年で辞めています。

当時は嫌で嫌でしょうがなかったのですが、少し大人になり。
コミュニケーションの様々な知恵を知る中でわかってきたことがあります。

日々、動き続ける現場には、
日々微調整が必要だということです。

園内の人間関係や空気感をシステムで捉えて改善ポイントを見出し、
4つのポイントで具体的なアプローチを考えていく。
そして良い関係を築いていくために大切なのが、感情の扱い方。

~今回は3時間にパワーUPして、
みなさんの体験を織り交ぜながら 話の尽きないテーマでした。

当日は実際に現場の中で全体を導く位置にいる方・
中堅として現場を感じている方・
新人として試行錯誤をしている方・
新規園に取り組もうとされている方など
が参加され、レジュメを元に

・保育士は内弁慶になる傾向にあるというお話。
~子どもや保護者に全力で配慮をするため、
職員間では素が出やすくなり、 保育中の笑顔と感じの悪い面とのギャップで
ショックを受けることがある・・・など

・前提のお話
~中堅・ベテランには、それまでに培ってきた知識や体験が積み重なっており、
いつの間にかそれが“当たり前”の中で保育が進んでいる。
新人の視点とは、体験・知識の量が圧倒的に違うため、
“前提”自体をお互いに確認して、共有していくことが大切である。

・保育業界特有のこれまでの育成の歴史
保育はこれまで保育士が余るほどいた“人気の業界”であり、
厳しい試験を通って(ピアノなどの実技と一般常識と面接)合格した人たちが
「見て学べ」「気づいて動け」「技を盗め」と言われ、
それぞれが自力で成長してきた職人の世界。

今は保育士が不足しており、さまざまな背景を持った幅広い人が働くため
育成が必須となっている。

子どもが常におり、保育が必要な状況の中でどう育成をしていいのか
新人を持て余している現場もある。

・注目したものは増える。
~「人がいない」など、
上手くいっていないこと(負の関係性)に注目すると、
さらに上手くいかないことが増える。

逆に、「人が少ない中でもいい先生たちががんばってくれている」
~と、上手くいっているところに目を向けると、現場にもゆとりや
お互いへの感謝の気持ちが生まれ、良い循環につながっていく。

・・・などを踏まえて、

●園内の人間関係の現状と理想の状態を客観的に見るワーク
●“ちがい”の豊かさに気づくワーク、
●保育の中で大切にしている価値を聞き合うワーク

~などを行いました。

以下、レジュメからご紹介します。

--------------

1. 園内の人間関係とは

保育士の離職理由No.1は、なんといっても人間関係。

お互いを尊重し合い、育ち合う園がある一方で、
子どもや保護者に心を砕く分、同僚には内弁慶になってしまう人・
悪口の花が咲き、居心地の悪い職場も・・・

“人ありき”の現場である。

相談サイトでは実際に人間関係を理由に
退職を考えている人の書き込み?!

~新人への叱咤激励・女性の職場ゆえのヒートアップ、
「他のやり方」を知らない場合も。

大切なのは・・・物事をポジティブな側面からとらえること・
全体の課題として捉え、調整していくこと

<保育を行う上での前提>
・一人ではなく チームで行う、保育。
~リーダー・サブリーダー・フォローで役割分担をして、保育が回っている
一人一人がどうかかわり、「チーム」を紡いでいくのか?

・保育現場特有の人間関係のむずかしさは、職員間の温度差・価値観の違い

・男性/女性

・新人/中堅/ベテラン

・20代/30代/40代/50代/60代

・生え抜き職員/他園を経験した職員

・保育の道一本/異業種からの転職

・保育に思いを持っている人/仕方なく保育をしている人

~働いている一人一人の背景によって感覚が違う。

「前の園では」「あの人とは合わない」「そんなのおかしい」
「どうして今、○○するの?」「どうして気づかないの?」

―――価値観の違い・感覚の違い・常識の違い・・・
ちょっとした感覚のちがいがが、不協和音に。

●園内の空気感を客観的に捉える

・だれがどんな影響力を発しているのか?
-前向きな発言によって全体を導くあの方、園長先生・主任・ベテラン・
気の強いあの方・なぜかみんなが顔色をうかがうあの方・・・
「この人の発言は、周囲に影響を及ぼす」という人は?

・その人の発言によって、
どんなことが起こる?どんな関係性があるのか?

-その人がいるだけで円が明るく、前向きになる。やる気になる。
この人の意見は園で絶対である、「意見を出して」という割には、否定する、
なんとなく言えないムードがある・・・など言葉にならない空気感は?

・自分はどんな立ち位置にいるのか?

-気持ちよく泳がせてもらっている。
いろいろ教えてもらいながら、園を支えている中堅の一人である。
園長と現場の間を取り持っている、周囲の様子をうかがう新人、など。

<園内の空気感>

<理想の状態>

<理想の状態に向けて、何があればいいのか?
自分が出来ることは?>
意見を先輩に伝える・笑いを取る・場を和ませる・
寄り添う・あたたかい場を作る…etc.


2. 人間関係を円滑にする 4つのポイント

ポイント1.お互いの「ちがい」を受け入れること

<ワード>

<文章>

「人はみんな、違うのだ」という前提に立つ
ちがいがあるからこそ、この世に存在する価値がある

ちがいを生かすためには、“ちがいの背景”に耳を傾けること
どんな価値観(生きていくうえで大切にしたいこと)を持っているのか?

チームワークは「ちがい」を受け入れ合うことから
・ちがいを面白がる
・ちがいがあるから、幅が広がる
・そこから何ができるかを出し合う
~先入観より、好奇心!

Q:保育の中で、大切にしていることは?

ポイント2.共通の目的を確認すること
園・クラス・職員としての“共通の目的”を見つける
現状を知ること、目指す先を共有することで連帯感が生まれる

共通の「ねがい」は?
大切にしたいものは?

「         のために」

~ 保育の根っこは変わらない ~

保育の中で、どんな子どもに育ってほしいか?
どんな思いを持っているか?
子どもへの思いを語り合う時間を大切に

ポイント3.「批判」ではなく、「思い」に焦点を当てること
・批判的な意見の裏側に、その人が大事にしているものが見えてくる
・保育の中における“思い”として受け止める

ポイント4.リクエストを伝え合うこと
・陰口や文句は“リクエスト”として捉え直す
・園内を仲裁する人の存在が、鍵
・日ごろの信頼関係を築いておく
・要望を気軽に伝えあえる文化が居心地の良さにつながる

3.保育は感情労働

~仕事を通じて 人と“感情のやりとり”をしている

快・不快、嬉しい・たのしい・悲しい・悔しい・・・
さまざまな感情を
そばにいる大人に受け止めてもらうことによって獲得し、
豊かな成長を遂げていく。
寄り添う保育士にとっても、感情は大切な基盤となるもの。

人間は感情の生き物。

大人同士の間では「分かってほしい」という気持ちから、
感情表現が強めに・・・。感情によって、相手が驚いてしまうことも。

一生懸命に伝える ⇒ 「責められているのかな?」
余裕がない状況の中での伝達 ⇒ 「急かされているのかな」「感じが悪いな」

正論であっても、感情のすれ違い・ぶつかり合い・誤解から
不信感・チームワークに乱れが生じることも・・・。

●大切なのは、お互いの気持ちに寄り添うこと。

【自分の気持ちを認識する】
自分に起こっている気持ち・感覚に耳を傾ける
「あ、私今 イライラしているな」
「なんだかモヤッとしているな」
「今、いい気分だわ」
~客観的になり、余裕ができる。

【相手の気持ちに寄り添う】
判断や反論ではなく、相手の気持ちを受け止める
「あなたはそう感じているんですね。」
「悲しかったですね。」
「それは嬉しいですね!」
~相手の感情に寄り添い、一緒に感じることが
クールダウンにつながる。

【一緒に答えを見つけていく姿勢】
感情にひと段落つくことで、“答え”を見つける準備が出来る
「どうしていけるといいんでしょうね?」

●保育は、職員間も感情労働~気持ちよく働けるための配慮は?
・正しいことより、気持ちを尊重する
・声を掛け合う
・相手に関心を持つ
・情報共有・確認を心掛ける

4. まとめ

・園内の空気感にアンテナを立てること
~空気感・関係性・状況は変わり続けるもの。
滞ることのないよう、常に入れ替える意識が大切

・自分の立ち位置を認識し、上手に生かす
~非常勤・新人・中堅・ベテラン・主任・園長(施設長)・・・
それぞれの持ち味を生かして、園を活性化する視点

・意思疎通を図ることが、クラスを回すカギ
~子どもを受け止める器が広がり、保育の幅が広がる。

・うまくいっている理由を大切にする
~要となる人の存在・連携・それぞれの認識・情報共有の現状
「すてきですね」「ありがとうございます」etcポジティブなフィードバックを!

<印象に残ったこと・明日からできそうなこと>

———————–

<参加者の感想を一部ご紹介します>

・不満の言葉そのものに気を向けるのではなく、
その裏にある心を知ることが大切で、
それを相手に伝える事も大切なんですね。

・園の様子を図に描くことで、明確化できてよかった。
客観的にものごとを見られるように意識したいと思います。

・自分の感情に気づく、
不快に思っていることを認識してまるを出し、流すというのが
相手に対してばかり目がいってしまいがちだったので、「なるほど」と思いました。

・「保育は感情労働」の所が印象的でした。
あまり自分の気持ちを考えたことがなく、
周囲の顔色ばかり伺っていたので、もう少し快・不快を感じていきたいです。

・新人、中堅、ベテランとそれぞれの立場が抱える悩み、
視点について知ることができ良かった。

・価値観は違うものだという事が分かり、
考え方を変えることで良くなりそうなので頑張りたいです。

・ロープレをしながら理解を深めていく方法は、毎回勉強になります。

・自分の前提と相手の前提は違いということ。

・不満を上手くリクエストにつなげていきたいです。

・人に話を聞いてもらえるのは快だということ。
不平不満もリクエストに変えていきたいです。

・相手の意見を言いやすい雰囲気を作り、傾聴したいと思います。

・うまの合わなさそうな人にも関心を持ち、声を掛け合いたいと思います。

・人を信じて自分から関わりを持つようにしていきたいです。

・相手の価値観を聴き、相手の願いや思いを知ることから始めたいと思います。

・怖がらずに声をかけ、少しずつ信頼感を築きたいなぁと思いました。

--------------―

人間関係の悩みにハマると、
自分の目線から見たことが頭から離れなくなりますが---

人は関係性の「システム」の中におり、
視点を変えることで
いろいろと糸口が見えてくることもあります。

あなたの職場を良くする答えは、
じつはあなたが一番良く、知っているのかもしれません。

さまざまなアプローチを活用して、
素敵な保育というお仕事を長く続けていけるよう
幸せな職場を築いていっていただきたいと願っております。

DVDもありますので、お役立て下さい。
https://hoikujinzai.com/blocks/index/00146

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