こんにちは、保育士コミュニケーション講座

講師の松原美里です。

2月の保育士コミュニケーション講座は、

実践指導のコツを身につける

「新人を指導するリーダーのためのコミュニケーション」

ここまで、

●育成の基礎知識

●指導者の「伝える」と新人に「伝わる」ギャップを埋めるには?

~について、お伝えしてきました。

2月7日(土)に開催し、参加者から

大変満足度の高い返答をいただいたので、こちらでは、

「相手の背景を受け入れ、寄り添うことが第一歩」について

内容のシェアをさせていただきますね。

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【相手の背景を受け入れ、寄り添うことが第一歩】

たとえばあなたが新人さんに、

保育園でこれからおこなわれる行事のことを

説明したとしましょう。

同じ言葉を使っていても、

‐その人が育った環境

‐これまでに、その人がしてきた体験

…によって、

伝わる内容や意味合いが変わってきます。

たとえば、その人の育った園は

行事ごとがあまりない園だったとしたら・・・

行事のイメージ自体が、浮かばないかもしれません。

たとえば、前に勤めていた園が行事にとても力を入れており、

当日までの取り組みのイメージが頭をよぎるかもしれません。

さて、あなたはどんな「行事」をイメージして

伝えるでしょうか?

私たちが「常識」だと思っていることは、

自分の体験がベースになっています。

人それぞれ してきている体験や

出会ってきた人は異なるため、

当たり前の前提自体を言葉で伝え、

「ああ、こういうことなんだな」

とピンとくるような、共通の土台を作ることが

コミュニケーションの上で大切になります。

まずは、

「育成の基礎知識」のところでも紹介をしたように

ふだんの雑談の中からでもいいので、

その人に関する情報収集をしましょう。

そして、その人の体験を元に説明をしたり、

たとえ話に出してお話をすることで

「ああ、この人が言っているのはこういうことなんだな」

とイメージがしやすくなり、受け入れもしやすく、

こちらの伝えようとしていることへの、相手の理解も進みます。

このように、

相手に合わせる

相手を受け入れられる

お互いを受け入れ合う

~という相互受容の過程を、心理学では

 ・ペーシング(相手に合わせる)

・リーディング(相手を受け入れる)

…といいます。

教えて行きたいこと・理解してほしいことが山盛りな保育の現場では

一見遠回りに見えるこういったアプローチこそ、

「急がば、回れ!」なのです。

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