こんにちは!
保育士コミュニケーション講座 講師の松原です。
「子どもはほめて育てなければならないって聞いたんですが、
叱らない方がいいんですよね?」
~そんな質問を、子育て中のお母さんからいただくことがあります。
褒めるのは心理学でいうところの「承認」であり、
心の栄養になるものであり、子どもにも自信がつきます。
(ただ、無条件の承認と条件付けの承認があるので、要注意)
けれども、それだけだと子どもは 善悪の区別がつきません。
しつけとは、人間社会で生きているルールを身に着けていくための
大切なかかわりであり、それを伝える方法として
保育の中でルールを伝えていくということを行っています。
たとえば、
・クラス内・場面ごとの生活ルールを守るよう伝える際
・お友達が嫌がっていることを止めるよう促す際
・危険を伴う行為を避けるため
~などに、「叱る」ということを織り交ぜていきます。
・・・とはいえ、じつは新人の頃の私は
上手に子どもたちの心を捉えて誘導することができずに、焦りから
「○○しちゃダメ!」
「○○しなさい!!」と
大きな声を出すことしかできず・・・
思い通りにならないいらだちから、子どもたちを
感情で「怒って」しまう、毎日でした。
(そんな自分を持て余し、自信も喪失していました・・・。)
「叱る」際に大切なのは、
保育士がプロとしての自覚を持ち、感情に流されることなく
【感情のコントロールをしながら、子どもが受け取りやすい伝え方をすること】
~です。
さて、【伝え方】ですが
・なぜ、いけないのか?(理由を分かりやすく)
・これをすると、どうなるのか?(子どもがイメージしやすいように)
・どんないいことがあるか?(良いイメージが定着しやすいように)
~を伝えていきましょう。
そうすることで、子どもは「そうなのか」と納得し、
次回以降、少しずつ自分をコントロールする心の筋肉がついてきます。
講座の中では、実際にワークを通じて一緒に考えてみましょうね。
また、この時に大切なのが
【向き合う姿勢】(認め合う、心の距離を近づける)です。
保育士の伝え方によって、子どもを委縮させることもできれば、
素直な気持ちになれるよう、促すこともできます。
ポイントは、
・声の使い方(音量・ニュアンス・声色)
・視線・目線の向け方(真正面から目を見る)
・触れ方(スキンシップ、両手を持って…など)
などが上げられます。
また、この時の保育士の在り方として、何より大切なのが---
【エゴではなく、自分を開いて子どもと向き合う】
~この、姿勢でしょう。
ここが、
「嫌われたくない」
「大きな声出したくないのに」
と自分に焦点が当たっていたり、
「いうことを聞かせてやろう!」
などと(昔の私のように)ブレていると
子どもは敏感に感じ取って、逆手に騒ぎ始めたりします。
子どもは自分の鏡、というのはそういうことなのです。
子どもと向き合いながら、
謙虚に自分の在り方を調整していきたいですね。
みなさんの保育がスムーズに、
子どもと一緒に楽しめる時間になりますように。
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