東京都立川市にて「保育士キャリアアップ研修マネジメント」を担当させていただきました。

1日目

「先輩たちが先生の研修をを受講していて『すっごい楽しいよ』と聞いていたので楽しみにしていました。
 いろんなことを考えて、話して、楽しいです!」
~有難いですね。

気づきを深めるシェアを通して、
人の魅力があふれるので場を創らせていただいてる私がじつは一番ホクホクしております。

立川での7月の保育士等キャリアアップ研修マネジメント。
今回は、お互いの園・課題・取り組み・これまでの道のりからの学びに気づきをもらい…
子どもを見る目・リスクに対応できる人を園全体で底上げ上げていくリスクマネジメント
社会の変化を受けて、保育の質を高めていくための現場の見直しなど
それぞれのテーマについてグループでシェアをし、その後の全体シェアを通して会場に一体感が深まっていく一日でした。

中でも、「保育の価値って何でしょう?」
~という問いについてみんなで考える中で
・子どもたちの成長や学びにつながるもの
・ものの使い方を知る
・自信で危険余地ができる
・愛情を知る
・地域の自然に触れる
・人・友達とのかかわり
・ルールを知る
・親以外の人との関係を築く機会
・集団・異年齢を体験する
といった声が上がり、
あらためて「保育って素敵な仕事ですよね」と仕事への誇りと自己肯定感が高まる場面も。

とっても楽しそうに分かち合う姿に、ほっこりする運営一同なのでした。

2日目、3日目

「こんなこと、言ってもいいのかな…。」
「この意見って、この場に合ってる…?」
「間違ってたらどうしよう…聞き役に回ったほうが
 当たり障りはないかな?」
~そんな心の中でのやり取りを経て…
なんとなく、「私も同じです」
~と、自分の心に言葉を与えることをあきらめてしまうことはありませんか?
とはいえ、本当に「同じ」なのでしょうか。

近い感覚で感じたことがあっても
個性も背景も価値観も異なる私たちはたまたま重なる部分があっただけでそれは全く同じわけではありません。

なんとなく、場の雰囲気に合わせて「同じです」と言った後に、
「本当に、それだけだったのかな…
 もっと別のニュアンスもあったような気がするけど…
 もう、話が終わってしまったし、なかったことにしよう」
~と、モヤっとした気持ちになることが、私はありました。

感じていることに言葉を与えずにいるとぶつかることはなくなりますが
本当の自分を受け入れてもらう機会を失い、なんとなく居心地の悪い関係性の中で過ごすことになるかもしれません。

仕事の場は、家族よりも一緒に過ごす時間が多い場。
特に、子どもを真ん中に人とコミュニケーションをすることでお役目を担っていく
保育の場の中では、言わずに見送った言葉たちが
小さな塵となって、関係性に距離を作っていくことがあります。

では、自分はどう感じているのか…?
自分の感じていることに、言葉を与え、場に表現する機会を持つことです。
その場にいる人がお互いに響き合いながら
感じたことに言葉を与えていくことで お互いの気づき愛が起こり
生まれてきた問いとともに対話を深めていくと思いもよらない気付きが起こり、
それまでとは見方も捉え方も考え方も変化し、日常の中でのアンテナや選択肢が変化していきます。

私自身、横浜の街づくりWSでそれを体験させていただきワクワクした気持ちを網走に持ち帰り、
自分の園でも時間はかかりましたが実践する中で大きな変化を体験させていただきました。

今回、2か月に一度 A・Bグループ交代で
園内研修を担当させていただいている園さんの Bグループということで
ウメハナ事務局:なるみさんの20年のノルウェー生活で感じたことを切り口に
前半は「世界と自分」高校を卒業して、ノルウェーへ。
ヨーロッパの地理・民族性・言葉を話せるようになるまで。
「あなたは誰?」自分を受け入れてくれる感覚について。

後半は「自分と価値観」
自分には何ができるんだろう?
自分は誰なんだろう?…向き合う中で自分と出会って言った体験。
~について話していただき、
それぞれが感じたことに言葉を与える対話の練習を行いました。

表面的な会話で盛り上がるグループ・
その場で感じたことに言葉を与えることが苦手な方・
戸惑い、発言を見守っていた方もところどころで立ち止まり、感覚をつかむことで
内側からこみ上げてくる情熱に気が付き場全体が熱気を帯びた空気感へと変わっていったのが印象的でした。
人を変えることはできませんが、気付きが起こることで視野が広がり、変化することがあります。
終わった後の感想では、
「すっごい面白かったです…!
 これまでなんて狭い世界で生きてきたんだろうと。
 皆さんの声も聞かせていただいて、人生観が広がりました!!」
「こういう機会をくださる園長先生に感謝です」といった声も。

明日からの保育・物事の捉え方・コミュニケーションの質が
さらに深まっていくのが楽しみですね。