こんにちは、松原美里です。

いただいた質問にお答えしますシリーズ、
先日の庄内地域での園長・主任研修煮ていただいた質問です。

「リーダーとして立つ人には、自己管理や調整が必要とのこと。

では、その自己管理というのはどういうことなのでしょうか?」

気が付けば、リーダーとしての役割・ふるまいを求められる立場になった---。
~とはいえ、ではどう振る舞えばいいのか?

リーダーシップに関する記事ではこちらが分かりやすいですが、
今回は「自己管理」に焦点を当てて考えてみましょう。

泰然とした在り方

リーダーの元には日々、「えっ!?」と驚く出来事や
想像もしえないような状況・変化、気絶するのではないかというような事態が
ドアをノックしてくることがあるのではないでしょうか。

そんな時・・・とっても動揺しますよね。
けれども、リーダーが動揺をする姿を見ている周囲の部下やメンバーたちはどのような気持ちになるでしょうか。

そんな混乱する状況を少し引いた「鳥の目」で捉えてみて、
「今、どんな在り方がチームにとってのベストなのか」を考えた上で行動を選ぶことが出来るといいですね。

リーダー自身が揺るがないあり方、周囲を安心させる振る舞いを見て
メンバーの心を建て直し、一丸となって目標に向かっていくための
リーダーシップが発揮しやすくなるのではないでしょうか。

感情のコントロール

驚きの出来事や、信頼・期待していた部下からの退職の意思表示など
ショックを受け、反射的に感情が反応してしまこともあるでしょう。

ですがーーーリーダーの感情に誰よりも敏感なのが、部下・メンバーです。
リーダーが目先の出来事に振り回され、感情的になると
周囲が翻弄され、チーム内の動揺を招き、不安の波が広がって思わぬ事態につながることもあるのではないでしょうか。
(退職したい雰囲気が強くなり、一気にチームの雰囲気が傾いて行ったりーーー私も体験があります)

そんな時こそ、一呼吸置いて考えてみましょう。

ショック・悲しさ・憤り・もどかしさーーー自分自身はどんな感情を感じているのでしょうか。
自分の感情にアンテナを立て、
まずは個人としての自分の驚きや衝撃は自分で味わい尽くします。

その上で「自分個人」と「リーダー」とを分けて考えます。

チームに影響力をもたらすリーダーは、
この時どういう在り方でいるのがチームにとってのギフトになるのでしょうか。

もしも一人で抱え込むのがつらいなら、周囲に正直なところを打ち明け
一緒に作戦会議をするのも一つです。
が、あくまで「個人のエゴとしての葛藤」ではなく、
「リーダーとしてのチームのための葛藤」として打ち明けることをおすすめします。

ピンチをチャンスに変えるきっかけを作るのは、リーダーです。
どのような理想の状態を思い描き、
そのために「リーダーとして」どういう感情でいることを選ぶのか?

チームのために毅然とした対応を必要とすることもあるでしょう。
あえて、全体の怒りを代弁し「こういう気持ちになりますよね」と気持ちに寄り添った上で
「だからこそ、今必要なのは○○なのではないでしょうか」と目指すべき方向へ向けて舵を切ることも必要です。
その際にはぜひ、言動の一致が伝わるような、ふさわしい感情を選ぶことも大切です。

利己的な損得なのか、チームにとっての幸せなのか

自分を越えた大いなるものーーーチームのための在り方を選ぶ中で
自分の揺れる気持ちや戸惑いと「ありたい在り方」との間をつなげていくための
”調整”が大切なのではないでしょうか。

~そのためにも、リーダーシップの研修では

「あなたの理想とするリーダーはどんな人ですか?」という問いを
お一人お一人に考えていただいております。

これはお一人お一人の価値観によるところも大きいと思いますが
理想のリーダー像をありありと思い浮かべる中で、
「あのリーダーなら、何を選ぶだろうか?」と考えること。

~もしもピンとくるリーダーが歴史上でいるのであれば
その人の選択や行動から学ばせてもらうのも一つでしょう。

恐れからの行動なのか?愛からの行動なのか?

また、あり方の源が愛なのか、恐れなのかというのも大切なポイントになります。

「○○になったら困るから△△をする」→ 恐れを源にした行動選択になります。

「○○であってほしい。そのために、△△を選ぶ」 → 愛を源にした発想・行動となります。

源が恐れからとなると、常に無意識の中に恐れが見え隠れするため
知らず知らずに避けたい結果を引き寄せてしまうことがあります。

一方、愛を源にした発想・行動は、周囲のだれもにとって望ましい
あたたかな世界観を目標とするため 理解や共感協力が得やすくなり
不思議と良い方向へと進みやすくなります。

さて、今選んでいる行動の源は、どこに端を発しているのかーーー?
時折立ち止まり、考えてみることが大切です。

リーダーシップの目標となるロールモデルを

ちなみに、私自身が施設長という大役をいただいた時、
図書館で”リーダー”と付くタイトルの本を片っ端から借りて読み漁りました。

中には納得のいかないものも有れば、
そうだ、本当にその通りだ。そうすればいいのか!
~と、ロールモデルとしての学びをたくさんいただいたものもあり
自分自身にとっての指標となりました。

私自身が大変参考になったのは
・前NY市長 ジュリアーニ氏のリーダーシップ論
・二宮金次郎のリーダーシップ論
・織田信長のリーダーシップに関する本・マンガなど
 (中学のころから尊敬しています)
・萬田久子さんの生き方・考え方

~などです。

あなたにとっての理想のリーダーは、どんな人ですか?

そのようなリーダーシップを発揮していくために、
自分として心がけていきたいことは、どんなことですか?

・・・これらを、2020年の目標に加えてみるのも素敵かもしれません。

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