UmehanaChildcareCommunicationsは「大人が輝く背中を子どもに見せる」をモットーに、保育者のやりがい促進・継続支援・離職防止へ向けた研修をしています

* 主催者の思い

こんにちは、松原です。

今回のイベントでは、司会者 兼 主催者代表を務めさせていただいております

「介護」という言葉。
職業としては、幼児教育・保育に長く携わってきた私にとって、「妹の天職」として、身近に感じてきたことでした。

また、家族という側面では・・・

中高の育ての親であり、年を重ねて今年90歳を迎えた父方の祖母は、私にとってかけがえのない存在です。
家事洗濯を自分で行い、網走で一人暮らしをしている祖母を誇りに思いながらも
恰幅の良かった体格が痩せてきたのを目の当たりにして寂しさと、揺れてしまう心を感じています。

母方の祖母は、最後の数年間、ホームで生活をしていました。
そこに会いに行った時の、嬉しそうな表情。
施設が変わり、次第に表情が乏しくなり、他界した祖母。

そして、「仕事と介護の両立」について思いを馳せるきっかけとなったのは、
自分が保育園の施設長として保育を行う中で 職員から出てきた言葉でした。

「先生。私、親の状態が変化したら、
 仕事が続けられなくなるかもしれません。」

「じつは、毎週大坂の父の通っていたんですが、容態がーーー
しばらく落ち着くまで、シフトに入れそうにありません。」

また、痴ほうで放浪し、勤務中の園に
「○○はいますか。」と尋ねてきたお母さま。

私たちは
「一緒に子どもたちと過ごしていったらいかがですか」
とお声掛けをしたのですが、ご本人が気にされ、
何度か家に送りに帰る中で
「先生。ご迷惑をかけてしまうので、仕事を辞めさせてください。」
~といった声が聞かれたことがありました。

その時、私は・・・気持ちでは受け止め、顔は笑顔を心掛けつつも
どう向き合ったらいいのだろう、と揺れる気持ちに戸惑いを感じ・・・。
「迷惑なんてありませんよ。一緒に乗り越えていきましょう」と
ありきたりな言葉でしか、寄り添うことができませんでした

幸い、他の介護をしていた職員より

「介護には波があるから。
 今は大変だけど、気にしないでみんなで乗り切りましょう!」

と実際のエピソードを話してもらい、勇気づけをしてもらう中で、
なんとか乗り越えていくことができました。

親から生まれた私たちは、一丁前の顔をして社会人をしていますが
やはり自分をこの世に創り出してくれた親や、
祖先からのつながりによって生かされています。

一方で、社会人としての私たちは
一人の大切な資源として社会を支える
掛け替えのない役割を担っています。

介護によって、仕事が続けられなくなるかもしれないーーー
そう言った職員も、一緒に子どもたちと保育を支えてきてもらった、
大切な職員です。

こと、横浜市は当時すでに保育士不足な状況であり、
仙台まで採用に出向き、家賃補助をして我が子のように職員を育てたり。

採用イベントなどでご協力いただく中で
何とか人を確保し、保育を回していた“運営側”の身としては
離職ーーーという状況に際しては、冷汗が流れる心境もありました。

辞めてもらっては、こちらも困ってしまいます。
けれども、家族あっての人なのです。

当時、私は職員の妊娠出産が相次いだことから
キャリアプラン(妄想プランともいいます)を描いて
提出してもらっていたのですが
「親の介護?」という文字がちらほらと見受けられました。

いつなるか、わからない。

けれども、もしなったらーーー誰が見るの?
ーーー自分しかいない。

「元気でいてほしい」という願いの反対側に
誰もが感じている 「介護」という存在。

辞めることしか、方法はないのでしょうか?

けれども、仕事を辞めても 介護にはお金がかかります。
この先続いていく大切な親御さんとの生活を支えるためにも
仕事と介護の両立は必須なのではないかーーー?

でも、どうやって?

そんな問いを持ちながらの、数年間でした。

今回、上田さんの
「企業戦士としてやってきた経験が介護に生きている」
というお話を聞いて感じたこと。

それは、「私たちは、仕事のためにスキルを身に着けたと思っているけれども、
じつは身に着けたスキルこそ、人生を豊かに生きるための叡智となり得るのではないか。」
~という、仮説です。

仕事は仕事、プライベートはプライベート、と割り切るのも一つでしょう。
けれども、仕事の前に人は家族に支えられて今があります。

もっと、社会全体で家族のことを考えませんか?
「人生の豊かさ」「働き方改革」といった言葉が注目を集めていますが、
日本に生きる私たちは、
「家族」と「仕事」、どちらも豊かに生かす方法を見つけていく時期に来ているのではないでしょうか。

私自身も、祖母や両親の「介護」と直面した時に
実際にどう向き合えばいいのか、心の葛藤をどうすればいいのか
まだ、想像がつきません。

だからこそ、関心を持ち、
今ここに立つ意味があるのではないかーーー。

そう、感じています。

今回のイベントでは、私のように
「介護ニーズを感じている人」「介護に面した部下と接する機会のある人」、
「介護に向き合っている人」「介護職従事者」「介護に興味がある人」など、

様々な立ち位置の皆さんと一緒に、
映画を通して「仕事と介護の両立の可能性」を模索し、
光指す社会を目指して、語り合う機会になればと感じています。

* * * * * * * * *

2025年の日本は団塊の現在世代が75歳を超えて後期高齢者となり、
国民の3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上という、
人類が経験したことのない『超・超高齢社会』を迎えます。

誰もが直面する老いという現実を前に、
画期的な対策が見つかるとも思えない現状の中で、
懸念されているのが介護にかかわるさまざまな人の在り方なのではないでしょうか。

第1部ではトークショー形式にて、
介護の現状を知る中で重要性を感じた映画プロデューサーの視点・
介護当事者の視点・介護業界の視点・介護従事者を育成する側の視点を通じて、
それぞれができることや可能性について考える時間を。

第2部の映画「ケアニン」では、
新人介護士の葛藤と成長を通じて介護当事者家族が感じる光と影を鑑賞する時間を。

第3部の語り合いでは、
実際に身内の介護のために仕事を離れた介護離職を経験して得たものなど 、

介護にまつわる様々なキーワードについて テーブルごとに語り合います。

映画「ケアニン」を通し、それぞれの家族を重ね合わせ、
思いを馳せる機会となりますよう考えております。

一人でも多くの必要としている人のもとへ届きますよう、
ご支援・ご協力をお願いいたします。

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