こんにちは、松原です。

教育は未来への投資。

子どもの時期は大切な人間としての
基礎を作っている時期だからこそ、
質の高い保育が未来へのバトンになる。

いま、指針の改定を踏まえて
これまでの大人主体の保育から、
子どもの主体性を大切に育む保育へと
模索を続けている園も多いのではないでしょうか。

保育の一つ一つの場面をどう捉え、取り組んで行くと「10の姿」が育っていくのか…。
大人主体のやらせる保育に限界と傷付きを感じながらも、子どもの主体制を引き出す絶妙な黒子バランスというのは模索の上に成り立つ知的なお仕事なのではないでしょうか。立ち止まり、考え、保育を創っていく際のお供でいてくれる本だと思います。

 

けれども一方で、
これまで続けてきた保育の中の習慣が根付いており
やるべきことが増え、残業が増えて
職員が疲弊するという悪循環に陥ってしまう園・・・。

忙しすぎる毎日の中で、社会から求められることが増え
書類や多方面にわたる体験活動で余裕がなくなり、
日々を過ごすだけで精一杯、という園もあることと思います。

遅くまで残って仕事をすると、
そのうちにアドレナリンが出てきて
なんだか「のってくる」状態になるから、仕事は前に進む。

とはいえ、いったいどこまで仕事をすればいいの---?

やることばかりが増えて、仕事の疲れが取れない・・・。

~そんな、終わりの見えないトンネルに
はまってしまうような気持ちになったことはないでしょうか。

私自身、あります。

そして、こういった状態は、
園の雰囲気を良い方向には導いて行かないことも、
実感しています。

大事な本質を見極め、やめることはやめる。

そろそろ、業務の見直しをする時期に
来ているのかもしれません。

「これまで」のやり方の見直しを

保育の仕事は、子どもの輝く可能性を感じながら
指先から、未来を紡ぐ仕事。

とても幸せなお仕事です。

だからこそ、素晴らしいお仕事に誇りを持って
先生たちには、輝いてお仕事をしてほしいと願っています。

そのためにも、いまこそ
これまでの「当たり前」を見直し、
広い世代の様々な価値観を持つ保育者が
子どもの隣で気持ちよく働ける環境について
見つめ直するときなのではないでしょうか?

「これまでもやってきたことだから」
~と、何かにとらわれていませんか?

本当は「ここまでやる必要あるのかな?」と
心の中で思ったことはありませんか?

それらを、立ち止まって考えてみましょう。

全ての伝統を残していくことが大切ですか?

ぼろぼろになったものを継ぎ接ぎしながら
かろうじて使い続けることに時間をかけ、
職員が振り回されるような本末転倒なことはありませんか?

「みんな一緒」にとらわれて、
自分の本音が言えなくなっていませんか?

本当は「こんなこと、意味があるのかな」と感じているのに・・・。

古くからあること・一見何の意味があるのかわからないことは
言葉に出して、意義を再確認してみると
おもしろい発見があります。

もしかしたら、本来の意義の中にある
「園の大切な価値観」を踏まえて
今の社会の中で
もっといいやり方が見つかることもあるかもしれません。

そのしきたりは、
できた時には意義があったことだと思います。
けれども今、その形で必要なことでしょうか。
意義や目的を踏まえて、変えられるところはどこなのでしょうか?

やらなくてもいいことに振り回されていませんか?

壁面や保護者の評価に応えることに本末転倒になり
疲弊していることはありませんか?

おそらく、心の中で「本当は何の意味があるんだろう・・・。」
~そんな葛藤を感じているのではないでしょうか。

保育者の心の中での保育の中身以外の葛藤が
取れない疲れの原因になります。

意味のある会議をしていますか?

「読めばいいもの」を再確認するのではなく
事前の根回しを踏まえてディスカッションのための時間にするなど
会議の時間を、有意義に使うための工夫はありませんか?

全員が参加する必要がない会議はありませんか?

検討すること・決めることが多くなると
話し合いの時間が多くとられることになりますが
話し合いの時間に押されて
子どもとかかわる時間が押せ押せになってはいませんか?

もしかすると、声を集めて長だけが
抜ける時間を作って話し合いをするのも一つかもしれません。

ひとつの形としての「正しいこと」や答えはなく、
園それぞれの風土や背景から
現場で実際に働いてきた保育者が
「何が大切か」
「どうしていきたいか」
「何ができるか」について
語り合う中で見えてくる「働きやすさ」の形があります。

それぞれの園の文化や背景を踏まえて
残すべきエッセンスと、手放してもいいことはなんでしょうか。

自分たちに合った
「働きやすくなるための工夫」を、
中にいるメンバーで作っていく時期にきているのではないでしょうか。

とはいえ、自分の園の中にだけいると
「そういうものなのかな」
と、違和感を感じながらも疑問を感じなくなっていたり、
「そう思っているのは自分だけなのかな」
~と、戸惑いを隠しながら日常を送っている方も少なくありません。

「だからダメなのよ!」

~と嘆くのではなく、

「いいところもある。
変えていけるといいところもある」

~というように、
園をより良い方向に導いていくきっかけを
あなた自身がもたらすことができるかもしれません。

まずは、一歩外へ出て
さまざまな園・環境・経験を持つ保育関係者と
語り合ってみませんか?

~人と一緒に語り合う中で
「自分はこんな風に感じていたんだ」
「こういう考え方もあるんだ」
「じゃあ、こういうことも一つの方法だな」
~と、アイディアが湧いてくることもあります。

さまざまな人と語り合う中で、
園の特色やいいところ・改善できる入口を見つけて行けるといいですね。

そして園へ持ち帰り、
感じていることを語り合うところから始めてみましょう。

そのためにも、保育者は外へ出て
さまざまな人と語り合う時間を大切になさってください。

熱い思いを持つあなたが、
園にとっての大切な宝物です。

 

7.8保育フェスにて
「はたらき方カフェ~質の高い保育って?」担当します。

一緒に語り合いましょう!

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