こんにちは、松原です。
保育園は、様々な人が一緒に子どもに向き合う場。
良かれと思って保育をしていても、
ちょっとした感じ方の違いから
「あの人のかかわりかたがおかしい」
~という声が上がってきたり・・・。
「あの人がこういっている。
声を掛けたけど、聞き入れようとしない」
「こんな声が聞こえている」
~なんて声も日常茶飯事なのではないでしょうか。
「そうなの?」
なんて一緒に言っているうちは
ワイワイ世間話のノリでいいですが、
それを聞く方の立場に変わると・・・状況が一変します。
「聞いて下さい!」と言われて聞いてみると
そのお話の中では、その人は被害者だったり
理不尽な思いをしているという訴えが。
そうかと思って鵜呑みにして
お相手に注意をしようと呼び出してみると
あれっ?
こちらにはこちらの言い分があり、
なんだか話が違うよう---。
声の大きい人の話ばかり聞いているわけにもいかず、
だからといって、一人一人のお話を聞いていくと
何が本当のことなのか混乱してきて、収拾がつかない。
ちょっと待って---!
私には、他にも仕事があるのよ。
これじゃあ、仕事が手につかないじゃない!!
~こういった光景に思い当たる人も少なくないのではないでしょうか。
私自身もときどき遭遇しました。
「主任はずるい」
「あの人がああ言った」
「あの人からこんな扱いを受けている」
「あの人は後輩に仕事を押し付けている」
「あの人は辞めたいと言っている」
たしかに、真実も含んでいます。
けれども、それがすべてではありません。
事実は一つでも、関わっている人の
視点や価値観・立ち位置・関係性によって
真実は変わりますし、見え方も違ってくるからです。
だからこそ---自分自身が混乱しますし
振り回されますし、仕事が手につかなくなります(汗)
じゃあ、どうすればいいの?
聞くだけ聞いて、打つ手なし!?
~こんな時、私を助けてくれたツールが
田村洋一さんの実践システムシンキング勉強会で学んだ
「システム思考」という考え方でした。
人間関係の中にどっぷりと浸かって悩みこんでしまうと、
本当に大切な本質=改善すべきポイントが見えなくなることがあります。
だからこそ、少し離れた視点から
起こっていること全体を俯瞰して見て
「何が起こっているのか」
「ここで大切なシグナルは何か」
「これを、どんなチャンスに変えていくといいのか?」
~といった視点で捉え直していくことが有効です。
まずは、「あの人はこういっている」
「こういう側面もある」
「こういう関係性の人もいる」
~といったことを、紙に描き出してみましょう。
園内のさまざまな立ち位置の人のかかわりを書き終えたら、
少しお茶など飲んで、
気持ちをリフレッシュするのがオススメです。
そのあと…
本当はどうなったら理想なのか?
理想の状態を、関係図を、これまた図で書き出してみてください。
そうすることで、
「あれ?」と気が付くポイントが見えてくることでしょう。
「もしかして・・・大切なポイントって、ここなんじゃないの。」
たとえば、園内の育成の仕組みを整えていくこと。
ルールの見直しをしていくこと。
一部の人だけが知っていることで、
他の人が混乱して違和感のある状態が起こっている…など。
あの人がどう、この人がどう、といったことではなく
関係性の中にある「課題」が見えてくるのです。
もしかしたら、辞めるのを引き留めることがあなたの仕事ではなく
続けたくなるような仕組みを園内に整備することが課題かもしれません。
仕事はできるけれどもいい方のきついベテランさんの真意を
若手職員さんに通訳しながらも
みんなでお互いのいいところを見ながら仕事ができるような
仕組みづくりをすることがあなたのお役目かもしれません。
これこそが、「レバレッジポイント」といわれるポイントであり
中立の立場であるあなただからこそできる、大切なアプローチです。
さぁ、あなたの本当の課題はなんでしょう?
立ち止まり、考えてみてくださいね。
光の差す方への前進を、応援しております!