繭の糸保育チームさんでの保育士キャリアアップ研修 保護者支援・子育て支援を3日間にわたって開催いたしました。
 
<1日目>
保護者の困りごとって、なんだろう?
どんな在り方でかかわっていくといいだろう?
保育者の専門性を、どんなふうに役立てていただけるといいだろうか?
~について、オンラインでみなさまと一緒に深めてくひと時。
 
ブレイクアウトルームでは「私も痛い学びが…!」と、失敗談に花が咲きました。「伝わらない」と感じる事例についても、みなさんに打ち込んでいただいたチャットには、さまざまな物語が。
今だから、振り返って染み入ることがある。
 
お互いの体験に学ばせていただきながら、明日も一緒に気づきを深めていきたいと思います。
 
<2日目>
前半は、地域の中での子育て支援について。
中盤は、難しい保護者のニーズの捉え方について。
後半は、保育者の心を守る自己管理と 子どもを真ん中にしたチームワークについて。
 
みなさんからは、こんな感想も。
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保育園って意外といろんな支援事業をしているんですね。
この地域について、意外と知らなかった…と気が付き、
あらためて調べるきっかけになった。
病児保育、どこでやってるんだろう?
そういえば、調べたことなかったけど…一覧表があれば、助かる人もたくさんいるのでは。
 
あらためて振り返ると、うちの園のまわりは地域全体で親子を育てようとされている様子が素敵だなぁ…と感じました。
子どもたちにご厚意で案内くださっている葡萄園を、親御さんにもご案内くださり、親子に声をかけてかわいがってくださっている方が…ありがたい。
ニーズの捉え方って難しい…。
こちらの思いとちがうことも…。
保護者の言葉をそのまま受け取り関係性が膠着してしまった…
もしかしたら、分かってほしかったのかもしれない。
親御さん、もしかしたら自信がないというサインだったのかも…
自信が持てるような声かけができたらよかった。
これからは、ニーズを読み取りながら、後押しになる声かけをしていきたい。
 
幼児クラスの予定を掲示するようになったのは、ただ単に予定が知りたかったのではなく…もしかして、親子の会話のきっかけにもなっていたのかも?
これまでは自分がダメだから親御さんに言われるんだと身構えていた。リクエストととらえると…期待してもらっているからこそ、言ってくださったのかもしれない。そう思うとがんばれそう。
気づいてもらえる…って大切。
周りに頼れる人がいない…って不安だろうなぁ。
相手の思いに寄り添う、ちょっとした声かけが大切なんですね。
仲間を守ってあげられなかった…。
===
などなど。
 
当時の体験や思いが駆け巡ったようで、涙ぐむ人もちらほら。
さまざまな経験があるからこそ、今立ち止まりversion upすることに意義がありますね。
 
<3日目>
3日目のテーマは、虐待。
 
児童養護施設の職員時代に感じた葛藤や保護者の背景・読み漁った関連書籍の中での事例・それぞれの出会ってきた事例や印象的だったニュースを分かち合い、深めていきました。
 
重たいテーマでありますが、そこに至るまでの困り感にどう気が付くことができるだろうか。
大きな出来事の手前にあるHelpのサインに敏感であることと、
非難ではなく葛藤に寄り添うことが大切ですね、というお話から
私たちに何ができるだろうか―――と立ち止まり、
それぞれが思いを馳せる時間となりました。
「虐待というとひどい!というイメージがあるけれど、
 子育てしていると余裕がなくなることもある。
 きれいなことばかりではない葛藤を、話せるコミュニティがあるといい。
 それだけでも自分だけじゃないんだ…と
 気持ちが楽になることがあるのでは。 
一緒に悩みながら、考えながら前を向いていきたい」
~といった声から、子育て広場の意義を改めて実感する一幕も。
 また、保育者の虐待への警鐘についても
 「普通の人も普通じゃなくなる気持ちもわかる。職場の環境も大切」
 「おかしいと感じたとき、声を上げる勇気が子どもを守ることにつながるのでは」
 ~といった声も上がっておりました。
 
あれがない、これがない、〇〇が〇〇をしてくれない…と
言い始めるときりがありませんが、
「自分たちに何ができるか」に焦点を当てて
小さなアクションをつなげてく中で 
子どもにとって大切なキーパーソンの勇気になることもあるのではないでしょうか。
 
ちょっとした挨拶や日々の声かけから
薄紙を重ねるように信頼関係を重ねていく中で
本当のニーズに届くきっかけにつながることもある。
抱え込まずに
少し目線を上げて手を伸ばすことで
届く笑顔もあるのではないでしょうか。
 
保育者は、社会を支える縁の下の力持ちですね。
だからこそ、いい状態でいられるよう
園内で支え合えるチームの輪を紡いでいけますように。
みなさんの最後のJAMBORDまとめ、いつもより少し時間を取ったところ…カラフルで素敵でした!
来年度もこの時間配分がいいかもしれませんね~。
支えて下さったみなさま、
ご縁をいただいた一期一会のみなさまに感謝です。