志太地区保育連合会にて、「対話の質を深めるコミュニケーション」を担当させていただきました。

近年、語り合いの大切さがあちこちで言われるようになり、意識をして場づくりに取り組むようになった園も多いのではないでしょうか。

ところが語り合えばいいのかというと、ただ話をするだけではおしゃべりになってしまったり。
表面的なお話しで終始してしまうことがあったり。
愚痴で前に進まなくなったり。
様々な立ち位置の人に気を遣いすぎて、本音が言えなくなったり…。

~といったことが起きてくるのではないでしょうか。

そこを、どう打破していけばいいのか?
もしかすると、「会話」と「対話」の違いに
気が付いていないのかもしれません。

【会話とは】
二人または数人が、互いに話したり聞いたりして、共通の話を進めること。また、その話。
(大辞林より)

【対話とは】
「人と人の間にあるもの」                 
お互いが考えていることやリソーㇲを出し合う中で生まれる“共通の基盤を見出し一緒にゴールを目指す”こと。
問へ向けた葛藤(conclift)も含む

~とはいえ、葛藤を無意識に恐れる部分が
私たちの中にはあるのではないでしょうか。

今回はそういったところを踏まえて

1.会話と対話
2.自分の中の答えに、耳を傾ける
3.暗黙の了解に気が付き、手放す
4.安全な場のためのグランドルール
5.多様性はギフト
6.子どもを真ん中にした語り合い

~といった流れで、ワークからの気づきも踏まえて
「対話の質を深める場づくり」「関係性づくり」について
対話をしながら進めていきました。

参加者の感想を一部ご紹介します

ご感想①

今回の研修を受けて、リーダーとしての役割を再認識できたと共に、今年度の自分の姿を振り返る機会となりました。 ペーシングの部分での、あいづち・うなづき・笑顔は日頃から意識していましたが、「相手のペースを受け入れ、合わせる」ということに、なるほど!と思い今後心掛けていきたいなと思いました。 理想とするリーダー像を書き出した際には、自分に足りない部分も見えてきたので、そこを目標とし、人として保育士としてまた少しずつ成長できるように頑張りたいと思います。

ご感想②

リーダーだからやらなきゃ!まとめなきゃ!何か言わなきゃ!と思っていたけれど、頑張りすぎなくていいと思えた。 ただ、話し合いの際、それぞれが意見を言って終わりになってしまうためゴールはしっかり明確にしなければならないと感じつつ、それが難しいと思った。 一人ひとりの意見を聞いたり、受け入れるたりすることは意識しているけれど、それが相手に伝わっているかは分からない。感情が表に出にくいので、表情や相槌も意識していきたいと思った。 気負いすぎず、みんなで同じ目的に向かって進んでいきたい。

ご感想③

仲が良い職員集団ではなく、ルールを守ったプロ意識での風土や質を高め合うことができる風土作りをしたい。対話の中での、葛藤を大事にして、当たり前を壊し、新しいものの価値を見出せるように自分の思い・気持ちに正直に話して出し合える関係性を大事にしたいと思った。又、多様性がある事での、個々の子どもの見方や違いを否定せずに、良い気付きとして、子どもを真ん中にした語り合いをしたい。

ご感想④

「会話」と「対話」の違いを知り、日頃自分が行っているのはどちらだったのか考えるきっかけとなりました。また、対話の大切さを知り「私なんかが言っても…」「こんな思いでいいのかな?」と思い溜め込むのではなく、少しの事でも言ってみる、伝えてみる、そしてお互いの思いを知り話し合っていく事を意識していきたいと思いました。

ご感想⑤

職員間でのコミュニュケーションは大切だと思い後輩や先輩方と関わっていますが、会話ばかりで対話をしていなかったと感じました。自分の気づいていないところで暗黙の了解の中で過ごし、自分自身が発言しにくかったり相手も発言しにくい雰囲気や環境を作り出してしまっていたと反省する機会となりました。 対話はアートというお話が素敵で印象に残りました。