東京都のオンラインキャリアアップ研修を担当させていただきました♪
1日目
「オンライン研修は初めて」というドキドキな方も、名前の変更で悩みながらも
名前・立ち位置(保育士・看護師・栄養士etc)・年数 を入れていただきながら、
お互いの視点に学ばせていただく心のセットアップが完了。
社会の変化を考える入り口として、私たちの育った時代の地域のつながりに思いを馳せてもらうと・・・
子どもの少ない地域で、道を行くとおじいちゃんおばあちゃんがみんなでかわいがって声を掛けてくれたというお話。
都内のマンションで、外国人のお母さんと同じ国籍のお仲間の中で育ってきた、というお話も。
一堂に会する中でも、さまざまな背景がありますが、やはり今とのちがいは、つながりの希薄化という点は共通でした。
はじめは「保護者がどうして○○してくれないんだろう・・・と思っていたんですが、
保育者の当たり前はプロの当たり前と聞いて、そりゃそうか・・・と気がつきました」といった声もちらほら。
「これまで、当たり前を押しつけていたかも」「感じの悪い態度をとってしまっていたかも・・・」「もっと声を掛けやすい自分になりたい」「なんで見てくれないんだろう、分かってくれないんだろう・・・と思っていたけど、”見えない”んですよね。」「困っていることに気づけるためには、どうしたら良いだろうか・・・。」など、
小部屋の中でも全体シェアでもやさしい声が上がっておりました。
どんな工夫が出来るだろうか?といった問には、
オンラインの場や動画を活用している園、動画の見方が分からないとお問い合わせがありハッとした、というお話。
提案では、「子ども役になってもらい、ロールプレイしてもらったら子どもの気持ちが分かるかも」といった声も上がり、一同メモを走らせておりました。
同じ景色も、見え方が変わると気持ちが変わってきますね。
どうコミュニケーションを図っていくか・・・といったところから、二日目は地域の中での子育て支援へとつながっていきます。
2日目
地域支援・園の周りの資源・ニーズ・リクエスト・園内の足並みを揃える…盛りだくさんな一日でした。
ご家族と分かち合う地域資源の豊かさ…というところでは、
・コンビニを営んでいる親御さんのトイレを子どもたちが散歩のたびに借りに行ったり。(散歩先で、必ず「〇〇〇出る…。」という人がいるものです。「助かりますね!」と一同笑。)
・地域の子ども食堂にお世話になったご自身の体験談
・お蕎麦屋さんの水槽にいるメダカに会いに行くお話
~などなど、情景が思い浮かんでほっこりする一幕も。
保護者の”ニーズ”という概念を入り口に皆さんの体験を紐解く中で、
・毎日必ず質問をしてくださっていた方は、じつは 内容ではなくて不安を受け止めてほしかったのかもしれない…
・単身赴任でワンオペ育児が辛く、分かってほしかったんだろうな…。
~と、これまでかかわってきた景色の見え方が変わってきた様子も伝わってきました。
保育者の心の自己管理では、
・大きな声を出されて、怖くて体が震えてしまった体験
・売り言葉に買い言葉でヒートアップする現場に立ち会ったヒヤヒヤ感…
~などなど、体験を紐解きながら「私たちの心、大切ですよね」としみじみ語るブレイクアウトルーム。
エコマップでご家族を取り巻くシステムに思いを馳せる中で、支援や負荷が偏っていることに気が付き、つなげられる社会システムに気が付く一幕も。
みなさんの表情が変化し、熱を帯びていくのが印象的でした。
3日目
東京都キャリアアップ研修 保護者支援・子育て支援 3日目、終了!
先日(2日目からの振り返り)では、
「難しいと感じる保護者に共通するのは、不安感かもしれない」
「子どもを連れて散歩に行ったとき、地域の目線に気が付いた」
「園内のコミュニケーション連携が大切で、難しいと感じた」
~といった声も。
本日は「虐待」から、スタート。
みなさんが出会ったケース・気になっていたニュース事例を入り口に深めていく中で、
証拠を集めて相談を持ち掛けるも、そういったご家庭の多い地域でなかなか取り合ってもらえず、意を決して 自ら行動を起こされた事例のシェアもあり、使命感と勇気に一度ウルウルする一幕も。
ご自身も子育てをされている保育者から、「知らないから、どうしていいかわからなくてそうなってしまうことも。親御さんが子どもの発達に合わせたかかわり方を知る学習の機会を増やすこと(1日目の内容)が大切なのではないか」という声も。
虐待予防の第一段階として、あらためて日々の保育を通した支援の重要性に気が付く一同。
支援計画の作成に入る入り口の事例として大阪二児置き去り事件を題材にした「つみびと」をダイジェストでお伝えすると、衝撃で涙ぐみながら「ただただ、つらい。登場人物、みんなが辛かったのかも…。」「なにができたんだろう?」と考えるスイッチが入りました。
その後はプロフェッショナルとして子どもの支援をどう行い、どこにつなげていくのか、短期・中期・長期の目線で…と考える中で視点もどんどん深まっていきました。
最後のJAMBORDを終えたみなさんは、達成感とともにご自身の今いる場所・お役目への使命感と誇りがにじみ出るいい笑顔をされていました。
保育現場は社会を支える希望の光。
みなさんのご活躍が、楽しみです!