2022年度、今回は初めてオンライン開催にて
「東京都オンライン保護者支援・子育て支援」を担当させていただきました♪

   

1日目

子育て支援・・・の前に、私たちそれぞれが育まれた幼い頃のつながりや環境に思いを馳せてもらうことに。

「都内ですが、町内会があり 年下のこの面倒を見たり、おじいさんにかわいがってもらったりした」
「都内のマンションで育ちましたが、草むしりで住人が顔を合わせて、子どもたちが一緒に遊んでいました」
「マンモス校だったので、子ども会が盛んで同じくらいの子どもたちと遊べた思い出があります」
~などなど・・・。

今、私も地域の組長のお役目をいただいて川掃除をするようになり、人と人とが顔を合わせて一緒に何かをする、
その本当の意義が分かるようになりましたがーーー
都内でも、人と人とがつながり愛、サポートし合う仕組みがあったんですね。

翻っていま、東京都に限らず子育て家庭を取り巻く環境は・・・というと、
孤立してきていたりなかなかつながりが持てない大人中心の社会になってきているーーー
ということをみなさんと共有する中で、
保育者の地域社会の中での大切なお役目・出来ることが浮かび上がってきた時間でした。

なぜかブレイクアウトルームに移動できないという現象が起きていたのは、
三日前のアップデートの影響なのか…オンラインにイレギュラーはつきものですね★

各園の取り組みやチャレンジをバトンを回しながらシェアしていくことで、アットホームな場がぐっとまり。
あっという間の1日目となりました。

2日目

「地域資源の中で育まれる子どもたち」を入り口に、
園から一歩外へ出て出会う地域の親子に目を向けると
ほんの少しの笑顔やお声かけが子育ての希望になるかもしれないことを頭の片隅に置きつつ、
身近な地域の資源に思いを馳せました。

お花を植えることを通じてお年寄りや地域がつながる仕組みを持っているところもあれば、
田んぼがあり、苗植えなど子どもたちがかかわる機会をいただいているところもあり。

卒園児の親御さんが大道芸をされていて、見せていただく機会がある…などなど。
思えば、子どもたちは地域のさまざまな資源に育まれているんだ…という気づきとともに、
出会う様々な親子のサインをキャッチできるようにしていきたい、というお話が出ておりました。

その後は、難しいと感じる保護者の「ニーズ」をどう読み解いていくか?というテーマに。

・起きている出来事
  ↓
・その背景にあるものは何か?
  ↓
・どんな願い・求めていること(ニーズ)があるか?
  ↓
・どんな支援ができそうか?

~というように読み解いていくと…たとえば、
お迎え時に 話しをあまり聞こうとせず
すぐに帰ろうとする保護者の背景には
お兄ちゃんたちの存在があり、
お迎えがきつくなってきているのかも。

「早くお迎えに行きたい」という思いがあるのかもしれない、というお話しや…。
送迎時に「先生、お話聞いてもらえますか?」という声が多かった園でその姿を見ていた園長先生より
「話したいのであれば。」~と、月に二回、子育てカフェをすることになり、お迎え時にテーブルを囲んでお話ができる場を作ったところ 満たされたのか、「聴いてください」の声がなくなった、というお話も。

「いままで、なんとなく違和感を感じながらも 
 考えないようにしてきたことが 
 ニーズという観点で読み解くと、サインだったんだと気が付きました」

「ニーズって考え始めると難しいけれども、考えて
『リクエストだ』と思うと気落ちがラクになりますね。」
~などなど。

エコマップで家族のつながりや関係性を描きだしたことで
「見えないけれどもなんとなく感じていた
    違和感の正体が見えてきました」
「やってあげられたことがあったのではないか…。」
~と、1日目のブレイクアウトルームの不具合を塗り替える、
とっても豊かな気づきの時間となりました。

3日目

身近な虐待に耳を傾ける…というところで思い出す事例やニュースを上げていただく中で地域的に気になる家庭が多かったというお話しや、お父さんが手を挙げていることが分かってきた事例もあり。

こちらのテーマにちなんで観てみようと思った映画では、「だれも知らない」「ぶどうの木」などがありました。
虐待の種類や対応について掘り下げる中で、「実際に打ち明けられたら、どう対応できるのか…」
という声が出てきたため、急遽 保護者役と保育者役でロールプレイを入れて体験してもらうことに。
「打ち明けるときは、話したいのかも。聞いてもらえると安心した」などなど、
体感することで表情が変化するみなさんでした。

その後はそれぞれの事例や「つみびと」を入り口に、計画の策定を進めていきました。
「それまで、漠然と どうしていいかわからず無力感を感じていましたが、
書き出してみてできることや道筋が見えてきました」といった声も。

保育者は子どものために地域をつなぐファシリテーターであり、希望なんですよ、
というメッセージを伝えたところ、
「大事なお役目だと、改めて気が付いた」「職場の上司にも参加してもらいたい」といった頼もしい声も聴かれました。

時に涙ぐみながら、自分事としてとらえ、考え、書き出して、語り合う中でご自身のコアとつながられてどんどん変化されていったみなさん。
愛情に満ちた表情が印象的でした。アットホームな開催は、贅沢ですね。