■■—- あまり話をしようとしない保護者との
コミュニケーションの取り方—-■■
<受講生からいただいた質問にお答えします>
「あまり話をしようとしない保護者がいるのですが、
いったいどう、コミュニケーションを取ればいいのでしょうか?」
保護者にもいろいろな方がいらっしゃいますよね。
おしゃべりがお好きな方もいれば、
気分によってムラのある方もいれば
口数は少ないけれども、
こちらを信頼してくださっているのが伝わってくる方・・・
何を考えているのか読めない方・・・
こちらの質問では、もしかすると
【口数が少なく、無表情で反応が薄い方】
のことを指しているのではないかと感じました。
たしかに---どこからどうかかわったらいいのか、
のれんに腕押しのようで寂しい気持ちになりますよね。
その場合、背景として考えられるのが
・口下手で、話をすることに慣れていない
・表情豊かな人たちとともに生きる機会に恵まれていなかった
・実は何も考えていない
~などです。
じっさいのところは分かりませんが、
1.当たり障りのない日常会話から初めてみる
2.子どものエピソードを伝えてみる
3.相手の反応に合わせて(ペーシング)みる
~といったことが、私のおススメです。
少し詳しくお話しますと、
1.当たり障りのない日常会話から初めてみる
これは講師の師匠である本間直人先生から教わったお話ですが、
きどにたてかけしいしょくじゅう、という言葉があります。
木 気候や季節の話
戸 道楽(趣味)の話
に ニュースの話
立 旅の話
て 天気の話
か 家族の話
け 健康の話
し 仕事の話
衣 ファッションの話
食 食べ物の話
住 住まいの話
~ということで、例えば・・・
気候や季節の話
= 「今日は花粉が多いみたいですね。大丈夫ですか?」
道楽(趣味)の話
= 「ドラゴンズ、お好きなんですか?」(グッズを見て)
ニュースの話
= 「○○の話題、ニュースでやってましたね」
(当たり障りのない、ほのぼのしたことがいいですね!)
旅の話
= 「GW、○○へいらっしゃったんですか?」
(連絡ノートや子どものお話から)
天気の話
=「いいお天気ですねぇ」
家族の話
=「この間、おばあちゃんが来てくださっていた時に、○○ちゃんが・・・」
(別の人がお迎えに来ている時の子どものいつもとは違う表情などを伝えてみる)
健康の話
= 「この間、園でホットココアが出た時に、
しょうがココアのTVで放送を見ていた子が、
おうちで飲んでいるというお話をしてくれて盛り上がっていたんですよ」
(子どもに関係のあること・当たり障りのないネタがいいですね)
仕事の話
=「○○関係のお仕事でしたね。
GWもお忙しかったのでは?お疲れ様です」
(心が和むような話の持って行き方がオススメ)
ファッションの話
= 「お母さん、春らしい明るい水色のコートが素敵ですね!」
(さりげなく気を配っている方の場合、喜んでいただけます)
食べ物の話
=「今日の給食は○○で、クラスの子たちは○○って喜んでいました!
おかわりコールが鳴りやまず、興奮気味でした。」
(保護者との共通の話題は子どものことなので、
子どもと食にまつわる川合らしいエピソードがおすすめです)
住まいの話
=「○○エリアにお住まいなんですね。
あのあたり、自然が多くて素敵ですよね。」
(できるだけポジティブな話題で)
2.子どものエピソードを伝えてみる
その日、子どもが見せた素敵な表情や一心に取り組んでいた遊びの様子・
お友達とのやり取りで葛藤したけれどもこどもの成長にとっては意味があった場面・
頑張りが見られた場面・・・
などなど、ぜひ、そのドラマを
「一枚の絵を説明するように」という言葉がありますが
脳内でリアルに思い浮かべることができるように
お伝えしてみてください。
保護者に伝わりやすくなり、成長や感動を分かち合うきっかけになります。
3.相手の反応に合わせて(ペーシング)みる
お話をしたり、働きかけをしたら、相手の反応を見てみましょう。
少しびっくりした顔をされるかもしれません。
眉毛がぴくっと動くかもしれません。
唖然とした表情をするかもしれません。
呼吸が深くなり、うなづき始めるかもしれません。
その上で、
「食べ物のお話していたら、なんだかお腹がすいてきましたね」
「驚きますよね」「悩んじゃいますよね」「うれしいですね」
「成長していますね」
~などと、
相手の反応を言葉にして伝えながら やり取りをしてみてはいかがでしょうか。
「これからが楽しみですね」と
一緒に未来へ向けたナビゲートができるのも素敵ですね!
相手に合わせた会話をすることで少しずつ相手の心が開き、
反応やとっつきやすさが見えてくるでしょう。
ぜひ、いろいろチャレンジしてみてくださいね。