こんにちは、松原です。

先日、マネジメント研修の受講者から、

「先生の勧めてくれた、ドラッカーのマネジメントを読んでみました。

 そして考えたんですが・・・
 マネジメントの概念でいうと、”顧客”とは、誰なのでしょうか。
 保護者・・・?と考えてみたのですが、なんだかしっくりきません。

 先生の考えを聞かせて下さい。」

~という質問をいただきました。

ドラッカーの言葉を借りると・・・

『「顧客」とは、製品やサービスに対価を払う消費者のことだけを指すのではない。
 … 顧客とは、端的にいえば組織の成果を判定する究極の尺度である。
 「 あなたの組織が成果をあげるには、誰を満足させなければならないか」。
 その問いへの答えが、顧客は誰かを教える』

~とあります。

これは私の考えですが、

確かにお金を払う人ーーーという視点で考えると
‟保護者”になるかもしれません。

また、子育て支援―――という観点でみると
”保護者”になるかもしれません。

では、お金を払うのは誰のために?
子育て支援のそもそもの目的は、何のために?

~と考えていくと、
大元は”子ども”から始まっていることに
気が付くのではないでしょうか。

子どもがいなければ、子育て支援サービスは成り立ちません。
子どもがいなければ、子育て支援は成り立ちません。
子どものための、「保育」「保育サービス」なのです。

そう考えると、
誰を満足させるのか?
~という問いが、「子ども」に向いていること
そのためにお金を払っているのであり(過程によって事情は様々ですが)
そのための「子育て支援サービス」であり、
そのための「保育者」であり、
「子どもの育ちを丁寧に見るまなざし」なのではないでしょうか。

最近、研修などでかかわらせていただいていても
「子ども」が後回しになっていたり
「子ども」が不在の運営傾向になると
園・組織・職員の表情が曇り、誰かの視線を過剰に意識して
不毛なループに陥っていく傾向を感じています。

子どもから始まる様々な要素へ視野を広げ、
学びを深めるほどに子どもが見えにくくなります。
そこで子どもについての学びに立ち返ることで
視野が広がった分、子どもへの気づきや社会とのつながりへの気づきが深まり
できることやアイディアが生まれてくるのではないでしょうか。

もしも、なんだか混迷し始めているな・・・と感じたら。

理想の状態を見据え、現状や背景を考慮しながらも
子どもから始まる保育マネジメントについて、
園で対話をするところから始めてみてはいかがでしょうか。

以上は、松原の考えです。
あなたはどう感じていますか?

あなたの考えも、ぜひ聞かせて下さいね。

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