こんにちは、スタッフの山本です。

 

本日も松原の記事をご紹介します。

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(2015年1月16日記事)

こんにちは、保育士コミュニケーション講座

講師の松原美里です。

さて、今回はふだん保育士が何気なく行っているかかわりを

コーチングの切り口から読み解き、

「子どもの可能性を伸ばすかかわりと、後押し」

~としてお伝えします。

たとえば、遊びの場面。

見たことがない不思議な形の葉っぱを見つけた時。

たとえば、子どもがブロック遊びをなんとなく始め、

不安そうに大人の存在を求めた時。

たとえば、排泄を終えて戻ってきて、

パンツをはかずにぼんやりと宙を眺めている場面。

いつも何気なく声を掛けている場面だと思いますが、

こんな時に子どもの意識を向ける“問い掛け”に

焦点を当ててみましょう。

 

●問い掛けで気づきと行動を促す

子どものかかわりには様々な方法があり、

正解はありません。

時と場合によっては、

「この葉っぱは○○だよ。」

と教えてあげる場面もあるでしょう。

ブロックを組んでいくのを黙って見守るのも、

一つの答えかもしれません。

また、「○○作ってみようか!」と促すのも

子どもの遊びを広げるきっかけになるかもしれません。

「パンツ、履いてみようか!」

声を掛ける方が有効な場面もあるでしょう。

今回ご紹介する「問い掛け」は、そんな時に

「なんだろうね?」

「なに作ろうか?」

「なんて言っている?」

「いま、なにするんだったっけ?」

~と、子どもの心をノックする“質問”をすることです。

それによって、子どもの心に変化が起こり、

自分で答えを探し、気付きが訪れます。

これはなんだろう?

このブロックで、何を作ろうか?

あ、今はパンツを履く時だった!

・・・この“気づき”行動を広げ

意欲につながるのです。

「○○だと思う。」

「○○作るんだ!」

「パンツ、履く・・・。」

子どもの気付きが起こったら、

そっと行動を後押しするように

「そうだね。」

・・・と行動を後押しする声掛けをしてみましょう。

 

●やってみた!ことが学びにつながる

実際に、葉っぱに触れてみる・・・

ブロックで自分のイメージを形にする・・・

パンツを上まで上げてみる・・・

それによって、感じられること。

できあがったものを見た時の感動。

作り上げられた時の達成感。

自分自分でできた時の、なんとも誇らしい気持ち。

そういった感覚を、

子どもと一緒に分かち合いましょう!

嬉しそうにしていたら、「嬉しいね」

ワクワクしている様子が伝わってきたら、

「ワクワクするねラブラブ

誰かに促されて起こした行動よりも、

自分で考え、アクションを起こした時の方が

子どもは気付きと手ごたえを強く感じます。

体験はだれのものでもない、

「自分だけのもの」だからです。

●振り返りと、後押し

子どもの行動がひと段落したら、

「いまのは○○だったね」

と振り返りをしてみるのもおススメです。

<葉っぱが気になった場面にて>

保「あの葉っぱ、最初は何かな?と思ったけど、

つんつんしているうちに○○の形に変わったね。」

子「うん、まるまるだったね!」

保「次はどうしてみる?」

子「今度は○○してみる!」

<排泄後、ズボンを履き終えた場面にて>

保「おしっこの後、自分でパンツ履けたね。」

子「うん!」

保「ズボンも、ちゃんと上まで上げられたね。」

子「うん!」

保「すごいね!じゃあ、次もやってみよう!」

子「うん、○○ちゃんもうお兄さんだから、できるよ!」

保「まぁ、ステキ!!」

(実際に、こういう場面がよくあります。

※私がフォローに入っている時)

~振り返りを行うことで

子どもの頭の中の記憶を一度整理する

ことになり、

「次は・・・」

と意識を今後に向けることで

これからへの意欲につながります。

子ども自身が考えて行動を起こしたことは

子どもの中に新鮮な出来事として印象が残ります。

ぜひ、“やってみた振り返り”をしてみて下さい。

それが、子どもの

「学び」「気づき」「自信」になります。

また、なかなか答えが出てこない時には、

「子どもは答えを持っている」という前提の元、

一緒に考えてみるのも大事な時間です。

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子どもへのかかわり方、その見極めは

場面によって、子どもによって、

かかわる先生によっても、

判断も異なることでしょう。

その中で、

声掛けをするのか、

問い掛けで行動と学習体験を促すのか

見守るのか・・・など、

かかわりを見極めるポイントは、なんでしょうか?

みなさん、笑顔で何気なく瞬間瞬間で

かかわり方を選択していますが、

そこには保育のプロとしての判断があります。

可能性を伸ばすかかわりをするのは、

ある程度の関係性や積み重ねがあった上で

「いま、この子の中に何かが起こっている」

と感じた時なのではないでしょうか。

・子どもの中で、心が動こうとしているとき

・気持ちの変化のタイミング

・気付いてほしい成長のタイミング

~そういったタイミングを見つけた時、

子どもの気づきや行動を引き出す関わりができると

その体験は、子どもにとっての

“宝物”になります。

いつものかかわりに、

ちょっとだけ意識を傾けてみてはいかがでしょうか?

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以上です。

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