UmehanaChildcareCommunicationsは「大人が輝く背中を子どもに見せる」をモットーに、保育者のやりがい促進・継続支援・離職防止へ向けた研修をしています

国分寺市にて「保育における後輩指導講座」

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「保育園における後輩指導」というタイトルで
国分寺市にて保育士対象の講座を担当させていただきました。

当初、担当の方より
「ブログに会ったのと同じ内容で大丈夫です!」
とおっしゃっていただいたのですが、
よくよくお話を掘り下げると ちょっと設定が異なり。
ゴールと参加者の目的も少しずつ異なったため
これまでのものを練り直して、
新たな事例を織り交ぜた形で講座を進めさせていただきました。

以下、流れと感想をレジュメを元にご紹介します。

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1.後輩指導とは

  保育業務に必要なノウハウを共有し、
  実際に能力を発揮していくための育成指導。
  かつては「見て、盗め!」と言われたが、最近は学びの機会も。
  実際には、業務の中で教え・教わっていくもの。

  <教わる側>
   ・実習体験
   ・研修期間
     ~を経て、職員として手探りで始動。
   ・はじめは業務全般の基礎を教わり、その後は主体的に動くことを求められる。
       ⇒知る ②覚える ③動く が求められる。
      実際には・・・①,②で止まってしまうことが多い。

   *教わる側の葛藤*
    ・全体像が見えていない
    ・何を求められているのかわからない
    ・自信がない

  <指導する側>
   ・実戦力を求めている。
     ~保育現場のこれまで・・・「見て覚える」
   ・最近は、OJTが定着しつつある。
    ~OJTの目的・・・現場で早く自発的に動けるようになること。

  *指導する側の葛藤*
    「言われたことしかやらない」
    「受け身になってしまう」

 後輩指導で大切なのは、
 ゴールの共有と本人の成長をサポートするコミュニケーション

 <あなたがいま、課題と感じていること>

 <理想の状態、現場に生かしたいこと>

  *目標設定・現状認識が重要(意識化する)
   ~セルフコーチング

2.育成の基礎となるかかわり方
 ~段階によって変化するコミュニケーション~

 1.教える:基本となる情報を伝える
 2.見守る:やり方・試行錯誤を見守る、チャレンジを促す
 3.引き出す:気づき・学び・次にどうつなげていくかをを引き出す

      教える ⇒ ティーチング
見守る・引き出す ⇒ コーチング

<ワーク~3つの聴き方を体験>

 * 話し手:仕事をしていて、
  やりがいを感じることについて話をする

 * 聞き手:3つのパターンの聞き方を体験する
 1.自分(の興味や関心)を中心にアドバイス・話を奪う・叱る・説教をする。
 2.相手を中心に聞く(質問や会話もOK)
 3.感情に寄り添って、聞く(相手の中にある深い感情に共感し、言葉にする)

 <話してみて感じたこと・聞き方によるちがい>

 <聞き手を体験してみて感じたこと・話し手の反応>

●可能性を広げるかかわり方

<ワークの振り返り>

 相手が心を開く 信頼関係のベースを整える
 相手の無意識が「安心だ」と感じ、心を開く対話法
  ・あいづち・うなずき(「あなたの話を聞いています」「理解してます」の意)
  ・笑顔(あなたの存在を受け入れていますよ、のサイン)
  ・ペーシング(呼吸・言葉・場・仕草・声の大きさ/高さ・視線・ペース)

3. 相手に伝えるための工夫

 ●ワーク

 ・伝えたつもり
 ・伝わった内容

 <大事なことは・・・>

4.受け取りやすい、伝え方

 ●黄金ルール  

 指導する際 → 

【       】+【      】+【      】

  ただ一方的に伝えるのではなく、
  相手にとって良いこと・行動の意味を言語化することで
  視野が広がり、アクションへのハードルが下がる。

 <例>
 ★あなたの後輩は時間にルーズで、遅刻が目立ちます。
  どう伝えるとよいでしょうか?

  EX:遅刻をすると、信頼を失うよ。
   ふだんあなたが一生懸命やっていることが、相手に届きにくくなるよ。
   頑張っているだからみんなから信頼してもらえるように時間を守ろうよ。
   どう?

<以下、あてはめて考えましょう>

 ★ぺったりと座り目の前の子だけに関わってしまう後輩に、
 視野を広く持って動いてほしいと思っています。
 どう伝えるとよいでしょうか?

    <メモ>

5.自信を深める承認

 ●承認とは―――
  相手を認めることにより勇気づけとなり、前に一歩進む後押しとなる。

    ・存在承認
    ・取り組み姿勢への承認
    ・変化・成長への承認
    ・チャレンジへの承認
    ・成果を分かち合う

6.モチベーションを引き出すコーチング

 コーチングとは?

 対話によって自発性を引き出す、人材育成に有効な手法。
 馬車が人を目的地まで運ぶことに由来し、
 コーチングを受ける人(クライアント)を目的達成へと導くことを指す。
 大前提は、「相手の中に、答えがある」

 質問で可能性を広げる
人は意識上に上っているものが2%
98%は無意識と言われている。

   →質問によって、無意識を意識化する

 「なにが分かった?」 (教えた後の振り返りによって、伝わった内容を確認)

 「どんなかんじ?」 (相手の内側で起こったことに焦点を当てる)

 「何が起こったの?」 (その時の状況を、本人の目線で話してもらう)

 「学んだことは?」 (体験したことから学習する機会を作る)
 「まず、何からやってみる?」(次の自発的な行動を引き出す)

 「何を大切にしているの?」(譲れない価値観を探る)

 <ペアワーク> 

 テーマ:今日の学び・生かしてみたいと思ったことをコーチング!

7.振り返り・まとめ

 

<参加者の感想>

・後輩と一緒に組んでいて、今一つ伝わらないと感じることが多々ありました。
 研修内で男性・女性のちがい・世代のちがいについて聞くことができて良かった。
 また、どのように伝えればいいのかわからなかったため、
 まずは相手に質問をして 相手の思いを引き出していくことの大切さを知り、

・後輩指導、コーチング・・・と聞いた時には、よく分からないし
 難しすぎると思いましたが、相手に寄り添って聞くことから始めたりと
 分かりやすい研修の内容だったので、自分の中にスーッと入ってきて、
 今後やってみようと思えました。

・後輩指導とは?と言われても・・・
 と思いつつ研修に参加したが、これは後輩に限らず、
 子どもや保護者・自分に関わる周りの人に対する接し方を見直す機会となった。
 「伝わる伝え方をする」ということを意識的に実践していきたいと思った。
 今後のかかわりの道筋が見えて良かったです。

・後輩指導=ガミガミ言うことと思っていましたが、
 相手の気持ちを引出し、心を開いてあげた上で
 伝えていくことなんだということが分かりました。

・新人の先生は子どもと一緒なんだということが印象に残りました。
 成長や変化を言葉にしてあげたいと思います。

・先生が実際現場で感じたことやエピソードを踏まえて
 お話してくださったので、共感しやすかったです。
 黄金ルールは新鮮な考え方だったので、
 今後誰かに言いづらいことを伝える際、ぜひ活用したいと思います。

・意識と無意識のバランスが予想以上に開いていて、驚きました。
 無意識の部分に働きかけていきたいと思います。

・自分が年数を重ねていくと、新人の頃の気持ちを
 忘れてきてしまっている面もあったなぁと感じました。
 自分の理解と、相手の理解は違うこと・伝えることのむずかしさ・
 伝わったとき・同じ方向を向けたときのうれしさを改めて見直していきたいです。

・自分は見えない絵を相手に伝えてもらったとき、ドキドキ不安でした。
 まさしく新人の気持ち、そうだなぁと感じました。

・相手が分かるだろうと思って伝えていたことが、
 必ずしもそうではないことに気付いた。相手に伝わる伝え方を意識していきたい。
 後輩指導に関わらず、広くいかせる内容を学ばせていただき、
 ありがとうございました!明日からさっそく、実践します。

・あらためて、後輩の立場から先輩の立場に変化していくんだなと感じました。
 「相手の心を開いてから大切なことを伝える」
 ということは なるほど!と思いました。
 まずは一言かけることから始めようと思います。

・実際にペアの方と話をして「安心だ」と感じて話す方が、
  とても話しやすかった。
 子ども・保護者の方・職員に共通していることなので、日々実践していきたい。

・分かっているつもりでいたが、意識するのとしないのでは全くちがう。
 言葉にするのとしないのでは全く違うということが、印象的でした。

・とても分かりやすく、話に惹きつけられました。
 先生が私たちに語りかけているいろいろな言葉も
 まさにコーチングという手法であって、だから惹きつけられ、
 素直に「うんうん」と入ってくるのだと感じました。

・ディスカッションなども多く、楽しく受けられました。
 今後に生かしたいと思います。

・ペーシング・・・知らない間に実践していたということに驚きです!
 これからは後輩にも合わせて行こうと思いました。
 男女のちがいも、なるほど!!と思いました。

・実践があると、「いやだな」と思ってしまうのですが、
 今回の研修の実践は楽しかったです。

・私たちのことも認め、褒めてくれたことが嬉しかったです。
 (拍手をしてくれたり)
 大人も子供も、そこは一緒ですよね。

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短時間に盛りだくさんではありましたが、
メリハリをつけ、参加者を信じて場をホールドした結果
それぞれの方が、必要なものを持ち帰って下さったようです。

保育士さんが元気に現場で輝くことが、
子どもや親御さんを社会全体へ向けてサポートすることにつながります。

お役に立てていただければ幸いです。

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