こちらでは、難しいと感じる保護者とのコミュニケーションについて
考えてみましょう。

 

私は前職が児童養護施設の保育士だったため、
母子家庭・父子家庭・借金のある方・虐待をされた方・
ご病気の方(精神病・統合失調症・持病など)・アルコール依存症の方など
さまざまな保護者とかかわる機会がありました。

今思うと、貴重な体験ができたわけなのですが・・・

当時は、自分の思いが強すぎて
正論をぶつけ、親御さんをドン引きさせてしまったり。
過剰に思い入れをしてしまい、振り回されてしまったり。
あがめられたかと思うとこき下ろされる体験をしたり。
季節ごとにアップ・ダウンする気質に、地雷を踏んでしまったり。

夜勤の時に12時から朝4時まで
10分おきの電話電話に付き合うことになってしまったり・・・

~と、様々なことがありました。

当時、自分が「常識」だと思っていたことが通用せず。
「非常識な人メラメラ」と憤ってみても、状況は変わらず・・・。

受け入れて、一緒に前を向いていくことが
子どもの明るい未来のための、唯一の解決策なのだと感じました。

そんな中で、相手を理解したいと、
精神病の専門家や虐待の専門家をはじめとする
さまざまな分野の先生から学ぶ機会を得たのですが---

その中で感じたのは、「他人ごとではないな~。」ということでした。

精神病に関しては いつ、何の拍子に発症するかわかりませんし、
講習会の中でチェックテストをすると、
私もいくつかの項目であてはまることがあり

「強く出るか、弱く出るか」
「行きっぱなしか、波があるか」
~であるとのこと。

また、先生からは

「誰でも大なり小なりはそういった側面を持っているが、
 揺れながらバランスを取っている。
 ”自分はどうなんだろう?”と振り返ることができれば大丈夫」

~と、とのお話もありました。

とはいえ、世の中を見ると
どんな状況の中でも乗り越えられている方もいらっしゃいますし、
試行錯誤をしながらも明るく頑張っていらっしゃる方もいる。

なにがちがうんだろうーーー?

そう考えた時に、私が関わってきたみなさんに共通していたのは、
『上手にHELPが出せない(人との関係性が上手に築けない)』
~ということでした。

次回は、その背景に思いを馳せてみましょう。